現在もまだしぶとく流行中の疫病は、まだまだ納まる気配がありません。割と最近も近しい友人や知人が罹患して大変な思いをされた、という話を伺いました。ミュンヘンでは大規模イヴェントのオクトーバーフェストを間近に控えているということで、今後リスクレヴェルは格段に上がると予想されます。心配なので、ワクチンを接種して参りました。今回は「ブースター接種」について書きます。
僕はミュンヘンに移住以降、過去に一度「ブースター接種」を経験済みです。なので今回は2回目、ワクチン接種自体は3回目ということになります。前回は予約をせずに行きましたが、予約をした方がスムーズな感じだったので、今回はオンラインポータルより予約をしてから伺いました。ワクチン接種会場は、前回のメッセ会場とは異なり、何と自宅から徒歩圏内で行けそうな近い場所のようでした。
「Gasteig（ガシュタイク）」は、ミュンヘンが誇るヨーロッパ最大規模の文化・芸術センターです。コンサートホールなどの舞台や展示設備が充実しており、年間1000を超えるイヴェントがここで開催されると言われている場所です。今現在はその一部の設備が、疫病の検査センター、ワクチン接種センターとして利用されています。ミュンヘン在住になって以降、ずっとこの施設の存在は気になってはいましたが、意外なところで初めて利用する機会が訪れたのでした。
仕事終わりの時間に予約をしたのですが、ご覧の通り並んでいたのはたったこれだけの方々でした。むしろ別に予約は必要なかったかも、という感じではありましたが、予め登録を済ませた状態で行くと受付はかなりスムーズでした。個人情報の入力等、受付の方のお手数を減らせそうです。
受付時に「希望のワクチンはありますか？」と聞かれたので、「ノヴァヴァックスが良いです！」と答えました。そう、実は今回のブースター接種ではノヴァヴァックスワクチンを打ちたいと思っていたのです。
ノヴァヴァックス社製ワクチンは、従来のインフルエンザワクチンと同じ種類の「不活化ワクチン」で、昨今多くの方が接種された「mRNAワクチン」とはタイプが大きく異なります。まだ十分な治験が完了する前にmRNAワクチンが出回ったことにより、一部人体への影響が心配されると「反ワクチン」を掲げていた方々にとって、「これなら打っても大丈夫そう」と思われるようなワクチンが登場してくれたというわけです。反ワクチン派だった方々がどれだけ接種したのかは不明ではありますが、このワクチンがドイツでも承認され、実際に接種が開始され始めた今年の春頃はお問合せ数は多かったようです。
僕はmRNAワクチンは既に接種済み、ありがたいことにその後「ワクチン後遺症」というような症状に悩まされることはありませんでした。mRNAワクチンに対する嫌悪感は特にはありませんが、従来型のワクチンであるという点は安心材料かなと思い、新しいノヴァヴァックスワクチンを希望したのでした。受付では「在庫はあるはずなので、再度医師に確認してみてください」と言われ、案内された部屋に移動しました。
ワクチンを接種してくださる医師に「ノヴァヴァックスワクチンをお願いします」とお願いすると、即答で拒否されました。結構頭ごなしに「あなたにその選択肢はない」という言い方をされたので、こちらも「ノヴァヴァックスワクチンを打ちたいと思ってここに来たのですが」と言い返しますと、ようやくそこで「Nein,keine Zulassung！」と理由を答えてくださいました。
僕自身知らなかったのですが、どうやらノヴァヴァックスワクチンは「ブースター接種」としては使えない、使用許認可がないとのことでした。つまりこれまでずっとmRNAワクチンを打たずに、初めてワクチン接種を受ける方のみが接種対象、とのことでした。許認可がないとは「混ぜるな危険」ということなのか、まだ不明確な点があるのかということですが、残念ながら、個人的にちょっと楽しみにしていたノヴァヴァックスワクチンは打っていただけませんでした。
違うメーカーのワクチンを打つのも良いかもしれないという話を聞いたことがあったので、この度は僕に許された選択肢の中から、唯一これまでに接種経験がなかった「バイオンテック（ファイザー）ワクチン」を選択しました。僕はこれで、3社の異なるワクチンを接種したことになります。効果やいかに！
ちなみに、会場が非常に空いていたということもあり、30分以内には全て終了致しました。
ワクチンを打った直後は、やはり打った側の腕がとても痛いです。幸い熱や他の症状は出ておりませんが、とにかく体がちょっと動くと腕が痛いです。早くこの痛みがなくなりますように、と願いながらオクトーバーフェストに備えます。
オクトーバーフェストも今年こそは無事に開催されますように、とこちらも強く願っています。
☆☆☆直近7日間指数☆☆☆
- ドイツ全体 230,4
- バイエルン州 221,3
※ロベルトコッホ研究所発表情報を参照（2022年9月3日）
