【D】ミュンヘン皮膚科事情とオッサン美容

ミュンヘンに移り住み、約3年が経過しました。実はある時から肌のトラブルが増え、皮膚科にお世話になる必要がありました。皮膚科には定期的に通わなければならないはずなのですが、どうもミュンヘンという街では難しく、苦労を強いられています。今回は、ミュンヘンでの皮膚科事情と僕の美容法について書きます。

僕が以前キプロスに住んでいた際、急に身体の色々な箇所が痒くなるという現象に悩まされました。主に関節がある場所が痒くなることが多く、強烈な痒みとともに皮膚が黒々しさもあるピンク色になる、アトピー性皮膚炎を発症したような状態になってしまいました。今まで何ともなかったのにいきなり、ということで、当時は歯医者での治療で使われた抗生物質の存在が疑われました。その後その抗生物質の使用を控えて治療が行われたものの、その後も全身に、時には耐え難い程の痒さに悩まされました。

時は流れ、キプロスでの生活に終止符を打ちました。当時職も滞在許可(VISA)も失い、良い機会だったので日本に長く戻って、久々の実家でのんびり過ごしました。その後再度ドイツでの新しい生活を始めたのですが、その頃にはいきなり全身の痒みに襲われることはなくなっており、すっかりそのような症状に悩まされていたことすら忘れかけていました。しかし、再度ドイツに住み始めてしばらく経過したところで、再度また強烈な痒みに襲われることがありました。

当時、ミュンヘンという街に新たに移り住んで、さらにこれまで未経験だった業界での夜勤の仕事を始めた頃でした。ずっと憧れだった「働きながら大学に行く」という目標を掲げて、夜勤をしながらドイツ語の語学学校の集中コースにも参加していました。今思えば、慣れない環境で忙しく過ごし、実は大きな心理ストレスを抱えていたかもしれず、それがトリガーになったのかもしれません。思い返してみれば、僕がいきなり経験した蕁麻疹や皮膚のトラブルは、過去に何度も「ストレス性」だと診断されたことがありました。一応僕自身としては、これまでの人生は比較的楽しく過ごせていたと思っています。辛いだとかネガティヴに思ったことはなくても、実は意識していないところでは、身体は悲鳴をあげていたのでしょうか。医者から「ストレスが原因」だと言われると、その時に何がストレスになっているのか、自分ではよく分からないことが多く困ってしまいました。思い返して見ると、自分にとって色々と新たな環境で忙しく過ごしていたから…と思えるのですが、実際のところは謎が多いままです。ミュンヘンで暮らし始めの頃は、何もかも気持ちの面では楽しいと思えることが多く、全身蕁麻疹が出ても、どんなに痒さが激しくても、仕事や語学学校は一度も休むことなく乗り切りました。

ミュンヘンへの移住とともに新しく始めた夜勤の仕事では大変なことも多かったのですが、徐々に慣れて来ました。語学学校でも質の高い授業を提供くださる先生方、志の高いクラスメイト達に恵まれて、充実した日々を過ごしていましたが、またここで僕の生活に大きな変化が訪れてしまったのでした。それは、当時勤めていた会社のオーナーが会社を売却し、組織が大きく変化してしまったのでした。業務内容は変わらず、会社だけ新しい会社になるとの説明でしたが、色々と僕にとって面白くないことが起こり、転職を決意しました。そして、過去の別の記事にて記しております通り、転職先の会社はなかなか残念な環境で、たった3ヵ月の試用期間中に退職を決意しました。そんなドタバタを経験していたところ、またある日突然突然痒みが発症してしまったのでした。

ミュンヘンに移住後2度の転職から現在に至るまで、色々と生活に大きな変化はありましたが、ようやく落ち着ける瞬間が訪れました。しかし、薬局でクリームなどを買って対策していた痒みがある時効かなくなり、いよいよこれは皮膚科にお世話になった方が良いかも、と思い皮膚科を探し始めることにしました。インターネットで検索をすると、ミュンヘンには皮膚科が多く見受けられ、自宅の近くやら職場の近くやら、通いやすそうな場所に色々クリニックがありそうでした。しかし、ここで非常に腹立たしいことが起こるのです。それは「すぐに予約が取れない」ということでした。

ドイツには、日本と同様に健康保険の制度がありますが、日本とは大きく異なる点があります。それはドイツで暮らす人全ての加入が義務付けられている強制医療保険(Krankenkasse)と、主に収入が高い方々が加入している「民間医療保険(Private Krankenversicherung)」に大きな差があるということです。医者やクリニックの収入に大きく影響するからか、露骨に民間医療保険(Private Krankenversicherung)は歓迎され、強制医療保険(Krankenkasse)のみの患者は嫌われています。クリニックに予約の電話をすると、非常に露骨な態度を取られるのです。いくつかのクリニックに丁寧に事情を話して予約を取ろうとしましたが、電話対応が酷いスタッフが多く、数件電話をしたところで疲弊してしまいました。あるクリニックは「予約はオンラインから!」とだけ言って電話をガチャ切りしてくるところもありました。ミュンヘンのクリニックは、美しいウェブサイトをお持ちのところが多く、オンライン来院予約フォームが設定されていました。ドイツのクリニックに電話をすると嫌な気持ちになることが多いし、これは素晴らしい!と思ったのも束の間、予約フォームを進めていると保険の種類を選ぶ箇所があり、強制医療保険(Krankenkasse)を選択すると、早くて2ヵ月後の予約しか取れないようになっていました。試しに民間医療保険(Private Krankenversicherung)を選択すると、早ければ2日後の予約が取れるようでした。ドイツでは、こんなに露骨に差別されるのです。こちらとしても納得が行かないし、悔しかったのでとある方法を使って強引に予約を取り付けました。それは、元々保険対象外の施術「医療脱毛」の問い合わせをし、脱毛したいのはここなのですが、と言い、ついでに痒みの件を相談したのです。あからさまに「この野郎…」と言わんばかりの対応をされましたが、通常の問い合わせだと2~3ヵ月も予約が取れないことを指摘して「Googleの口コミコメントに物凄い低評価がありますね。僕も受付の態度が最悪に悪かったと書いておこうかしら」と牽制しておきましたところ、普通にご対応頂けました(笑)

色々と調べていて気が付いたのですが、ミュンヘンにある皮膚科は通常の皮膚科ではなく、美容に特化した「美容皮膚科」が多そうです。さらにその中には「美容皮膚科の体をした」美容サロンが多いようです。エステとの大きな違いは、医療機器の取扱いがあるかどうか、施術者が「有資格者」であることだそうです。医師免許がなくても、医療機器を取り扱える職業訓練(Ausbildung)を終了していれば問題ないのだそうです。美容皮膚科の診療は、基本的には保険適用外の施術が多く、さらにレーザー治療をメインで行っているクリニックは、医師資格を持つ方ではなく、医療機器の取扱い資格を持つスタッフが施術をするようです。医者は常駐しておらず、単なる名義貸しなのか、実態は脱毛サロンみたいになっているところもあるようでした。僕が相談した内容は「それは医者に聞いてください」と言われてしまい「ウェブサイトを見て来たのですが、ここには医者はいないのですか?」と聞いたら「ここにはいません」とハッキリ言われました。

僕がミュンヘンで最初にお世話になった皮膚科、その次に訪れた皮膚科は、残念ながら立派なウェブサイトはインチキで、専門医が常駐しない単なる脱毛サロンであったり美容サロンでした。1件ドクター在中のところがありましたが「初回の診療には、カウンセリングが発生する」との案内があったところもありました。保険適用の施術を行っている、僕が期待している診療を行ってくれそうな皮膚科医にまだ出会えていないのです(爆)

しかし、脱毛は以前から実は興味がありました。僕が期待した診療を行ってくれない皮膚科だと分かった時点で帰っても良かったのですが、せっかくだったので色々とメニューについての説明を受けて、一部体験メニューもお願い致しました。

僕の悩みは、顔に吹き出物が出来やすかったり、髭を剃る際にかみそり負けして肌が荒れてしまったり、血が滲むことが多い状況が続いております。鏡に映る自分の顔を見るたびに、げんなりしてしまうことも多々あります。そういうわけで、自分の身体の中で直ちに失くしたい毛はと言われると髭かもしれません。髭は男性らしさの象徴、オシャレのしようがあると考えられる毛でもありますが、口の周りの毛は特にかなり不潔な状態になることあるとも聞いたことがあり、髭が似合うタイプの顔でもない僕にとっては無くしたいものなのです。実は数年前に初めて髭脱毛体験をした際に、痛過ぎて途中で「もっと弱くしてください!」と何度も言ってしまったことがあります。次の予約は?と言われた際に「もう結構です」とギブアップした過去があります。

動画サイト上で、偶然日本人の皮膚科医が男性の永久脱毛について解説している動画を拝見したことがあります。「男性の髭は非常に強い毛なので、永久脱毛をするならば強いレーザーをしっかり当てる必要がある」「痛いので弱くしてくださいなんて言って力を弱くしていたら、効果も弱まるし、その分時間が余分に掛かる」とのことでした。数年前に激痛がしたトラウマがややありましたが、それを踏まえて強めの刺激を覚悟しました。

かなり久々に髭脱毛を経験してみた感想は、やはりかなり痛かったです。しかし以前は「我慢出来ない程の激痛」に感じられた記憶がありましたが、今回はそこまでではなかったかもしれません。毛の強さであったり、生え方は人によって様々とのことで、一概には言えないそうですが「概ね6~8回くらい通ってくれれば永久脱毛可能」とのことでした。施術時間はどのくらいだったか記憶は定かではありませんが、割としっかり満遍なくレーザーを当ててくれ「効いている感じ」は十分感じられました。

施術が終わり、今回の分のお金を支払って帰ろうとしたところ、回数券の案内やら他の部位の営業トークが始まりました。他にも脱毛したい箇所があれば、かなりお得なセット割引がありますとの案内がありました。僕が髭の次に無くしたい部位の相談をすると、インターネット上に掲載されていた「一例の金額」とはかなり違った高額な金額で、さらに併せて「当クリニックでは男性の陰部の施術は行いません」とハッキリ断られました。

男性の陰部脱毛については、よく「とてつもなく痛い」と噂を聞いております。髭でもとてつもなく痛いと感じていますし、あんな痛みを下半身のデリケートな部分に受けるってどんな感覚なのだろうと恐ろしくなってしまいました。取り急ぎ下半身の毛を無くしたいという要望があるわけではないのですが、やや興味はあります。

僕のミュンヘンでの「皮膚科探し」はまだ続いていますが、次にまた「実態は脱毛サロンだった」という皮膚科に当たった際、男性の陰部の施術をお得な価格でやってくれそうなところがあれば一度体験でお願いをしてみようかなと思ったのでした。案外「男性の陰部はお断り」なところがあるので、そこでは髭脱毛をお願いし、顔の美肌作りも同時に目指していくこととします。

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