憧れの国・憧れの街で、憧れた大学生になってみたものの、思い描いた世界と全く違い精神的にかなり参ってしまいました。ここで言う「思い描いた世界と全く違い」というのは、環境のせいではありません。自分自身の力不足、もっとこう出来たら良いのに、と悔しい思いをすることが非常に多く「理想とした世界」と違い過ぎたいう嘆きの意味です。今回は、そんな自分自身が抱える沼からの脱却をすべく、今後取り入れていこうと思っている新習慣について書きます。
その新習慣とは、ズバリ読書です!
僕は先日日本に旅行した際、かつて自分自身が過ごした部屋に置かれていた本を数冊ドイツに持って帰って来ました。母親が購入し、読み終えた本が学習机の上に積まれていたのです。母親はかなりの読書家で、僕が実家で過ごしている間に何冊もの本を「これ面白いよ!」と勧めて来ます。僕は本やら読書自体は嫌いではないし、是非習慣として本を読みたいと思うのですが、とても興味を持って自らの意思で買った本ですらも、読み終えるまでかなり時間を掛けてしまいます。母親がどんどん読み終えた本を僕の前に置いて来るときには、結構プレッシャーもありました。また、本を開くとかなり眠気が襲ったり、十分に集中し切れないこともあります。買うまではモチヴェーションを高く保っていたはずの本ですらも読破はおろか、読まず仕舞いに終わってしまうこともあり、これまで残念ながら読書が習慣化しませんでした。図書館で借りた本は、返却期限の関係で読まないまま返却してしまったものもあり、実家にあった母親が購入して読み終えて「これあげる」と言われたもののうち、これは読みたい!と思えるタイトルの数冊をドイツに持ち帰ったのです。そして、スーツケースから出して床に積まれたまま、長い間存在すら忘れ去られたままの日々が続いてしまいました(爆)
僕の頭は良くありません。「よく読めば分かるはず!」という部分をろくに読まずに行動、大失敗という経験は数知れず。勉強が得意ではないまま大した努力もせず、そのくせに語学(ドイツ語)や大学での勉強には興味があるという、気づけば非常に不思議なオッサンになってしまっていました。興味がある部分は頑張れると思っていましたが、先に述べた通り、本を読むのが得意ではなく、尋常ではない時間を要してしまう上に挫折しがちです。実際にミュンヘン大学(LMU)に通ってみて、課題の多さに驚くことはもちろん、教授やチューターから「これが参考文献ですので、読んでおいてください!」と莫大な量の読み物を渡されて気が滅入ってしまいました。読まなければならない大量の文章を読み切れず、さらに提出物もまともに出せず、さらに昨年2023年の冬には、僕の人生で初めて冬季鬱を経験し、かなり辛い思いをしました。夜勤の仕事との両立について、体力的にも精神的にも「これは無理かもしれない!」と本気で思い、大学を早々に辞めてしまおうかとすら思うようになっていました。
せめてしっかり読書出来るようになれば、文章を読むことへの苦手意識が減れば!との思いで、日本語で興味を引くタイトルの本や、読書術ハウツー本のような本を読んでみるも、これまでなかなか成果は出ませんでした。色々ともやもやする中、実家にあった本数冊をドイツに持ち帰りましたが、早速部屋のインテリアの一部になりかけていた本を読むことを思い立ち、いきなり決意しました。時間は掛かりましたものの、割と気持ち良く読破出来た本があります。その本は、上岡正明氏の著書「死ぬほど読めて忘れない高速読書」です。
読書習慣を身につけるため、読書ハウツー及び速読など、こういった類のタイトルの本は過去に何冊も読んで試してみたの(途中で挫折、読破していない本も多数)ですが、この本はこれまでの本と違った気がしました。僕は割と独り言が多いタイプの人間なのですが、読書中に「あっ(察し」やら「ほぅ!」だとか「あー、なるほど」と自然に声が溢れ、読書スピードは相変わらず遅いものの、比較的早く読み終えることが出来ました。そして、この本で著者が提唱する「高速読書」「3回読み」も実践し、読書後のスッキリ感を覚え、さらには新たな世界の扉を開けたような気分になれました。僕にとって一番の収穫は、これまで僕の生活の中でどうして読書が習慣化しなかったのか、そして読むのがダラダラ遅い上に、大して記憶にも残らないのかということが明確になったことでした。
非常に感動的だったことは、誰でも、何歳からでも「なりたい自分になれる!」「自分次第で変われるんだ!」ということを教えてもらえたことです。この本のお陰で気持ちが前向きになれました。僕はもうアラフォーのオッサンですし、まだまだ僕は未熟者ですが、また気持ちを新たに今後もどんどん新しいことに挑戦してみます。
ところで、もうすぐ大学の新学期が始まります。実は僕は昨年2023年の冬セメスターでは大失敗、今年2024年の冬セメスターでは、落第してしまった科目の再履修が必須です。今度のセメスターでは、一部同じ先生が担当で、授業内容や課題内容も繰り返しの内容になるか、似たようになるものかと思われます。今度こそは!大量の読み物の課題何でも来いっ!と言えるくらい挽回出来るようにしたいものです。