ドイツ語には「Reflexive Verben(再帰動詞)」という名前の動詞が存在します。個人的に苦手なもの、結構間違えて覚えてしまっているので、自分自身の復習を兼ねて、当ページをご覧いただいている方に向けて、出来るだけ分かりやすく紹介致します。
まず「再帰動詞」とは、文の主語と目的語が同一である形をとる動詞で、目的語のReflexivpronomen(再帰代名詞)とセットで用いられます。
☆☆☆例文☆☆☆
- Ich freue mich auf Weihnachten.:私はクリスマスを楽しみにしている
- Ich freue mich daüber, dass er das Spiel gewonnen hat.:私は彼が試合で勝ったことを喜んでいる
- Ich würde mich über Ihre Antwort freuen.:あなたの返信を楽しみにしている
上記の例では、freuenという動詞が再帰動詞で、michは主語ich(私)に対する再帰代名詞です。freuenは、他動詞として使う場合は、「喜ばせる」という意味があるので、再帰動詞のイメージで言うと「私が私を喜ばせる」という感じです。freuenには他動詞としての使い方があり、イメージが付きやすいですが、再帰動詞として利用したときに初めてその意味を成すという単語があるので、しっかり覚えていく必要があります。
また、動詞とセットで、再帰代名詞の格と、前置詞も覚える必要があります。上記の例のように、「~を楽しみにしている」という場合は、
freuen + sich(Akkusativ) + auf + Akkusativ(4格/対格)の目的語
と表現します。
再帰代名詞部分のsich(Akkusativ)は、辞書ではsich4と表現されることがありますが、主語が三人称の場合、Dativ(3格/与格)と同じsichであり、辞書にはsich3と書かれてあり、紛らわしくて覚えにくいものです。なので、3格と4格が明確に違う主語の例文で覚えると、混乱しなくなります。
また、文法のルール上、前置詞を伴わない4格目的語がある場合は、再帰代名詞は3格が用いられます。
☆☆☆例文☆☆☆
Das kann ich mir denken.:そのことは私にも想像が出来る
辞書にはsich3 denkenで「想像する」と書かれて紹介されているかと思われますが、sichで覚えるよりも、この例文の場合は、前置詞を伴わない4格目的語dasという単語があるので、再帰代名詞は3格のmirとなる、と覚えておくと3格と4格のどちらかを迷うことはなくなります。前置詞を伴う4格(freuenの例)の場合は、再帰代名詞は4格となります。そして、前置詞を伴わない3格目的語がある場合も、再帰代名詞は4格が用いられます。
☆☆☆例文☆☆☆
- Ich fürchte mich vor nichts.:私は何も恐れていない
- Ich schließe mich deiner Meinung an.:あなたに同意する
deiner Meinung(君の意見)という部分が前置詞を伴わない3格です。なので、再帰代名詞が4格のmichが用いられています。
再帰動詞は、様々な前置詞と結合し、またその前置詞によって意味が変わります。覚える際は、必ず前置詞までセットで!