ドイツ語の勉強をしていて、結構僕が困っていることがあります。今回は、僕の悩みの種「再帰動詞」について書きます。
以前の別記事でも紹介しておりますが、再帰動詞は、ドイツ語の文法用語ではReflexive Verben、そしてそこで使われる代名詞は、Reflexivpronomenと言います。それって何ですか?という方のためにどんなものかと言いますと、
Ich freue mich auf die Reise nach Deutschland.
私はドイツへの旅行を楽しみにしている。
という例文で見ると、mich freuenの部分が「再帰(動詞)」で、そのうちmichはReflexivpronomenです。ど直訳をすると「ドイツ行き旅行で私は私を楽しませる」という感じです。Ichが主語で「私が」と言っているのに再度mich「私を」と表現するややこしい動詞です。日本語で覚える際に「~させる」という意味合いで頭の中で整理するとイメージして覚えやすいかもしれません。
このsich4 freuenについては、日常生活でかなり使う機会・聞く機会もあることでしょう。「再帰シリーズ」の中で僕が最も初めに覚えたものだったかと思われます。
B1レヴェルくらいの時に、sich freuen aufとsich freuen überは、使い方や意味が異なると習い「sich freuen」や「sich4 freuen」とだけ覚えてもダメなんだと気付きます。前置詞もセットで覚える必要があるのです。そして、ドイツ語の難しい部分であり気を付けるべき点は、動詞には
- 通常の動詞として
- 再帰動詞として
表現する場合とがあり、それぞれで意味が大きく異なることもあるのです。そして、再帰動詞としてしか使えない、単体では意味をなさない動詞も存在するのです。
freuenという動詞については、かなりメジャーですし間違えて使っている人はあまり見受けられませんが、再帰動詞として使用すべき動詞を再帰動詞として使用していない人、そもそも再帰動詞として認識していない人は結構いらっしゃる気がします。語学学校で真面目にきっちり勉強された方、しっかり暗記をされていらっしゃる方は問題ないのですが、僕のようないい加減な覚え方をしてしまうと、C1レヴェルのクラスに割と長くいるにも関わらず、課題の際に恥ずかしい間違いをしてしまいがちです。再び帰る「再帰」が、どこかへ行ったまま帰ってこない「放浪状態」となってしまっております。Reflexivpronomenを伴わなければならないのにそれを無視してしまっている状態、間違えて使われている動詞を「放浪動詞」とでも呼びましょうか。それは冗談ですが、僕はその「放浪癖」を治す必要があります。
厄介なことに、間違えて覚えてしまったものは、覚え直すのが大変です。なので、初学者の方には特に、A2やらB1レヴェルくらいの頃にはしっかり丁寧に覚えるようにアドヴァイスしたいです。初学者の頃に苦労されたとしても、後々変な文章を書いたり、間違えて言って恥ずかしい思いをしないように、また随分時間が経って覚え直すことがないように、とても重要なことです。
sich3…つまり「3格を伴うもの」は圧倒的に少なく、覚えるもの、よく使うものの数は知れています。「sich」だけで覚えると「sich3」だったのか「sich4」だったのか忘れてしまうという方は、覚え方があるので是非この方法でマスターしてください。
文章内に、前置詞を伴わない他の4格目的語が存在する場合は、sich3です。そのまま目的語を取れるので、前置詞が不要なタイプです。
☆☆☆頻出sich3シリーズ☆☆☆
- sich ansehen
- sich ausdenken
- sich denken
- sich leisten (können)
- sich merken
- sich rasieren
- sich vorstellen
- sich waschen
- sich wünschen
自分の身体を洗うとだけ表現するときは、
Ich wasche mich.
自分の体のどこかの部位を洗うと表現したい場合、例えば手を洗うという場合は、
Ich wasche mir die Hände.
と表現するのです。Ich wasche mir 部位(4格)と覚えます。
これを「放浪(誤用)」で表現すると、
Ich wasche meine Hände.
となります。文法上、正しくはないのですが、よろしくないことに、これでも何となくというか違和感なく意味が通じてしまうのです。そしてこのような間違いをする外国人が非常に多いのです。間違いをきちんと指摘してくれる人がいなければ、間違えたままずっと過ごしてしまうことになるのです。
英語圏の方や英語が得意な方々が圧倒的にこういった「放浪」の仕方をしがちです。そして「別に間違えたとしても、通じているんだから良くないですか?」という考え方の方が近くにいて、かつ間違えを連発されると、知らぬうちに伝染します。僕自身、今頃になって気付いた間違いもかなりあります。
sich denkenについては、sich3が文法上も必ずしも必要なものではなく、あってもなくても気にしなくて良いものです。denkenはどのレヴェルになっても、そして日常生活でも超頻出動詞ですね。これは心配ありません。
sich wünschenについても、sich denkenと同様、直接目的語を取ることが出来る用法もあるので、心配ありません。ただ再帰する用法もある程度の知識で構わないかと思われます。
wünschenという動詞のメジャーな使い方は、
Ich wünsche dir ein schönes Wochenende!
という感じで、3格と4格目的語を使用する方法です。これは「私があなたに望む」という意味からも分かる通り、主語と目的語が一致していないので「再帰」には当たりません。
Was wünschst du dir zu Weihnachten?
クリスマスプレゼントに何が欲しい?
と、このような場合は再帰となります。
あと、辞書に面白い例文が書かれてあったので紹介致します。
Ich wünschte mich ins Ausland.
私はいっそ外国にでも行ってしまいたい。
接続法2式(Konjunktiv2)で、さらに4格を伴う、極めてまれな言い回しです。こういう言い方もあるんだ、程度で大丈夫な知識かと思われます。
merkenは、「~に気付く」という意味で使われることが多いかと思われます。その場合は再帰にする必要がありませんで、直接目的語を持つことが出来ますが、再帰のsich3 merkenの形では「~を覚えておく」という意味となります。
Ich merke mir die Telefonnummer.
私はその電話番号を覚えています。
や
Diese Telefonnummer kann man sich gut merken.
この電話番号は覚えやすい。
Merk dir das!
覚えてろよ!
というような感じで表現可能です。
一方、再帰sich4+前置詞とセットのパターンは、かなり数多く存在します。C1レヴェルのクラスに参加していて、「これまでお馴染みのもの」もあれば、初めてお目に掛る単語もかなりあります。C1レヴェル以上になると、試験での間違いはほとんど許されないので、特に筆記試験、口述試験では足を引っ張られないようにしなければなりません。
また一から例文を使って「覚え直し作業」を地道に頑張ります。僕が取り入れている方法は、自分が生活で実際使えそうな例文を用いて、言いまくったり書きまくったりして覚えて行っています。ノートに書くだけではいけないです。実際に発音するという作業も大事にしています。
辞書で調べていて「あれ、この動詞再帰動詞だったの⁈」と今頃になって気付いた「放浪動詞」がかなりありました。
再帰sich4シリーズ(前置詞とセットで覚えるべきもの)は、B2レヴェルでもC1レヴェルでも授業中何度も繰り返し問題を解いたりします。現在参加中のクラスでも毎日「動詞と前置詞」というプリントが宿題に出ています。
ある時、とあるクラスメイトが先生に「この動詞と前置詞のテストはありますか?」と聞いたところ、「こんなものを覚えるなんて作業はあなたたちが各自家でやるべきだし、内容としてはB2レヴェルまでに完全に終わっていないといけないことです!」と仰っていました。
C1レヴェルのクラスでも、案外これで苦労されていらっしゃる方、苦手という方が多いことが分かりちょっと安心しましたが、僕としては自分自身がきっちりとした方法で勉強して来なかったことは後悔していますし、初学者の方には本当に「最初が肝心」と強調して申し上げたいです。
ここに誓いましょう…。
「試験の日までには必ず、再び帰って来させます!」
ところで今日は、語学学校終わりにお寿司を食べに行きました。週末や今朝、しっかり勉強に集中出来なかったので、気合を入れに行きました。そう言えばこのレストランには2週間前にも来ていましたね。今回はお寿司だけでなく、初めて丼物も頂きましたよ。「Shiso(しそ)」と名が付いていたのでかなり楽しみにしていましたが、しその香りが一切しなかったのでやや残念でした。全体的な味は美味しかったんですけれどね。
他にも美味しそうなものがあったので、次はまた別の丼か他のメニューを注文しようかなと思いました。
☆☆☆レストラン情報☆☆☆
- レストラン「Japan Sushi Gourmet」
- 住所 Karlstr.56,80333 München