【D】DSH2度目の受験

Lernen

本日、ミュンヘン大学(LMU)にてDSHを受験して参りました。今回は受験の感想について書きます。下記は以前の記事の引用ですが、念のため再度紹介致します。

まずDSHとは、Die Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugangの略で、ドイツ語を母国語としない人が、ドイツの大学に入学するための語学試験のことです。この試験に合格すれば、大学でドイツ語での講義に参加出来ると認められるのです。試験結果に関しては、過去の別の記事でも少々紹介致しましたが、

  • DSH1 正答率57%以上
  • DSH2 正答率67%以上
  • DSH3 正答率82%以上

という感じで表されます。DSH2で「概ねC1レヴェル相当」と評価され、ドイツの大学に出願可能なレヴェルです。

僕が以前受験した際、残念ながらスコアはDSH1と評価が下されました。これはつまりB2レヴェル相当です。DSHの試験そのものはDSH1以上のスコアで「合格」と判定はされるのですが、そのスコアで僕の希望の大学・学部には入れないので、僕にとっては実質の不合格です。

以前はドイツ語学校のStufe5クラスのみを受けた状態で試験に挑戦しましたが、今回は最終クラスのStufe6クラスを受けた上での受験なので、せめて最低でもDSH2以上のスコアは取りたいところ…という思いを込めて、人生2度目の受験を決めました。

前回の試験会場は、ミュンヘン大学(LMU)の郊外のキャンパスでしたが、今回の試験会場は、ミュンヘン市内中心部のキャンパスでした。バイエルン州立図書館からも非常に近い場所ですので、試験時間までの間じっくり勉強することが出来ました。それにしても、かなり雪が積もっていたり、中途半端に雪が解けている箇所があったりで、凍結して滑りやすくなっているところがあり、危ない思いをたくさんしましたので、試験会場には早めに行きました。会場には数人のDSH受験予定者、そのうち顔見知りのクラスメイトたちが待機していました。実は顔は知っているけれども実際に話したのは今日が初めて…という人たちがいて、話してみて新鮮な気持ちでした。

ちなみに、今回の試験会場となる講義室はこんな感じの場所でした。一度様子見で早めに行き過ぎて、別の授業が行われている様子を少し見学していました。今回は、前回の試験での失敗を味わわぬようにすると心に決めておりました。それは、試験会場の受付開始時間直ぐに受付をし、前方の座席を確保することです。聞き取り試験の際に、後方座席だと聞き取りにくかったので、今回は何としてでも前方座席を確保する!と決めていました。そして、その件は僕のクラスメイトたちにも教えてあげていました。実際、別の授業が行われている風景を後方で聞いていても、あまりしっかり聞き取れる雰囲気ではなかったです。感動したのは、LMUの学生さんたちはやはりすごい!ということです。実際、前方の席はかなり埋まっていますし、後方に座る学生さんたちの集中力もすごそうでした。

試験会場の受付が始まり、経過を観察していると、恐らく今回の受験者は40人弱程度かと思われます。そのうち、僕の顔見知りの人たちはあまりいませんでした。元々僕のクラスメイトたちは、今回12月の試験は受けずまたの機会にだとか、そもそもDSH受験を目標としていない人もいると聞いていたので、受験率が低いのは想定していました。クラスメイトではない、初めて試験会場で会う人たちで、結構フレンドリーに話し掛けてくれる人たちもいて、空き時間は割とリラックス出来たかもしれません。

試験の順番は、過去の記事でも紹介しました通り、

  1. Hören(聞き取り)
  2. Schreiben(記述)
  3. Lesen(読解)

の順番で行われました。

Hörenは、割とハスキーヴォイスな女性の試験監督が読み上げました。物凄いバイエルン訛りな独特な発音でしたが、大きな声でハッキリと音読くださいました。

内容は「涙、泣くこと」についてで、そしてテキスト内に出てくる研究者が、LMUの方のようでした。割と余裕綽々と思って聞いていましたが、Textweitergabe(Zusammenfassung)の課題の際に、知らない単語や表現が結構出て来てしまい、焦ってしまいました。1回目のメモで追い付きませんでしたが、2回目で割と挽回出来たと思われます。試験直前の授業で、最後に先生が教えてくださった方法が非常に役立ったように思いました。

記述・作文試験では、DSH試験としては珍しいと思われる課題でした。僕にとっては簡単な課題だなと思いましたが、時間が足りず後半に論点を上手く整理出来なかったので、点数が上手く稼げたかどうかは不明でした。今回の課題については、クラスメイトたちの秀才軍団はこぞって青褪めていました。「こんな、あなたの国ではどうですかとか言われても知らん!」「普段宿題で出ていたような小難しいデータ分析系の方が良かった!」と言っていた上、「~の点にも触れなさい」「その例を挙げなさい」という課題をすっ飛ばしたようで、意外に思いました。C1レヴェルのその他試験では、結構普通な「あなたの国では」「あなたの経験から」という課題は、DSHではあまり一般的でないのでしょうか。試験対策バッチリ!と自信満々げな人たちも、試験後にショックを受けている感じでした。

最後の読解・文法の試験は、時間配分は完璧でした。多分ですが、高得点は狙えたのでは?と思われます。結構ひっかけ問題のような、トリッキーな文章は問題集で数問解いていたので、「きっとこの文章の裏を返した意味だな」とか「この1単語にその意味が隠されている」とか想像出来て、気持ちの上では余裕が持てました。実際のテストの結果がどうなるかは知りません(爆)あくまで、自分の感想としては「結構良い点数が期待出来そう!」という印象です。

文法問題は、僕はどうしても1問だけ分からない問題があり、テキトーに書いてしまったものがありましたが、配点が低い問題なのでそれほどのダメージはないかと思われます。そして、それ以外は割と自信があります。

試験終了後に、クラスメイトたちと話しましたが、みんなで「文法めっちゃ簡単だったね!」と言い合っていました。僕の感想としては、今回は全体的にそんな恐ろしい内容の試験ではありませんでした。答え方に困った問題はあったものの、話の内容はほとんど分かりました。クラスメイト達と話していて、多分謙遜していてあまり自信満々だったという人は誰もいませんでしたが、うちのクラスメイトたちは、全員DSH2以上で合格出来ていますように!と願うばかりです。

とあるクラスメイトから聞いた話なのですが、DSH内部生受験日にも関わらず、前回の試験の結果が酷過ぎたそうでした。合格者は受験者数の半分以下、高得点合格者(DSH3判定)がゼロ、DSH1判定の人が多めだったそうでした。そんなこともあってか?今回は易しめだったのかもしれません。

本日の試験の結果発表は、来週火曜日にオンライン上で行われます。そして、合格していれば21日に2次試験の口述試験が行われます。

残りのクラスの授業は、全て口述試験対策が行わる予定です。口述試験は、以前1度記念受験(笑)しているので、どんな雰囲気かは分かっています。今回は、初めて語学学校の先生に口述試験対策をしっかり習うので、内容が楽しみです。

DSH筆記試験(1次試験)を終えて、取り敢えず本日で一旦区切りが付きました。思えば今週は有給休暇を取得し、1日も働きませんで勉強だけをした1週間でした。「宿題量多過ぎ!」とか焦りながらも、過去にやらないまま溜めてしまっていたものも全て終わらせることが出来て、非常に楽しかったです。

今回手応えとしては、目標のDSH3は残念ながら難しいと思っています。が、今回はDSH2は狙えたと思っています。万が一DSH1だったら…来年は旅行に行かずに勉強漬けで、また語学学校に申し込みます!


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