【D】Partizip1の動形容詞用法

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ドイツ語のPartizip1は、日本語では現在分詞と訳されることがありますが、Partizip1には、特殊な用法があります。今回は、Partizip1の動形容詞用法について書きます。

まずドイツ語の文法用語では「Das Gerundiv」と呼ばれます。ちなみに「動形容詞用法」というのは、ラテン語から調べて辿り着いたもので、僕が勝手に日本語に無理矢理訳したものです。「~される」というような意味が含まれるので「受動分詞」とも訳せそうです。

まずドイツ語のPartizip1は、英語で言うところの「ing」に相当する意味と紹介されることが多く、その例えが分かりやすいかと思われます。まさに今起こっていること、過去のとある時点でその時に起こっていたことを表す場合に使われます。

Partizip1は、原則的には「動詞の不定詞+d」で作られます。

例:

  • kommen→kommend
  • gehen→gehend
  • laufen→laufend
  • stehen→stehend

特殊な例外:

  • tun→tuend
  • sein→seiend

そしてさらに、形容詞としての役割があるので、名詞の前に置かれる場合は「格変化」します。

今回話題にしておりますGerundiv(動形容詞)は、「zu + Partizip1」で作られます。通常のPartizip1のように形容詞としての使い方が出来ますが、「話法の助動詞と受動」の意味が含まれるという点で、非常に特殊なものです。

例: der leicht zu korrigierende Fehler

を、別の表現にすると下記のようになります。

  • der Fehler, der leicht korrigiert werden kann.
  • Der Fehler kann leicht korrigiert werden.
  • Der Fehler ist leicht zu korrigieren.
  • Der Fehler lässt sich leicht korrigieren.
  • Der Fehler ist leicht korrigierbar.

このように意味は「受け身」で、助動詞のkönnen/müssen/sollenのいずれかが追加されたものとなります。どの助動詞が必要とされるかは、文脈から判断されます。語学学校の先生によれば、概ねkönnenの意味で使われ、müssen/sollenの意味はどちらかと言うとまれだそうです。上述の例であると「簡単に訂正(されることが)可能な誤り」となり、意味はkönnenとなります。leichtがあることによって、können/sollenの意味で訳されると自然です。例えばleichtの代わりにunbedingtが使われている場合だとmüssenの意味で訳される方が良さそうです。

例:

  • ein nicht zu erreichendes Ziel → ein unerreichbares Ziel
  • nicht zu ersetzende Freunde→ unersetzbare Freunde

否定の意味が含まれる場合で、könnenの意味が含まれるものは、上記のような書き換えが可能です。

尚、Gerundiv(受動の動形容詞)は、関係文と書き換えることが可能です。

Der Text enthält viele leicht zu korrigierende Fehler.

  • Der Text enthält viele Fehler, die leicht korrigiert werden können.
  • Der Text enthält viele Fehler, die leicht zu korrigieren sind.
  • Der Text enthält viele Fehler, die leicht korrigierbar sind.
  • Der Text enthält viele Fehler, die sich leicht korrigieren lassen.

名詞の説明が長く、副文が多くなり複雑な文章になりそうな場合に、「zu + Partizip1」の形で1文にまとめることが可能です。

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