【D】役立たずな賃借人協会

ドイツ国内で賃貸物件にお住いの方々には、早い段階で弁護士保険の加入・いざという時に頼れそうな弁護士探し、または信頼のおけそうなMieterverbund/Mieterverein(賃借人協会)に加入することを強く推奨します。僕は長らくドイツに住んでいて、かなりの回数の転居を経験しておきながら、今まで奇跡的に問題が起こったことがなかったので、自分は無縁だと高を括ってしまっていたのですが、いざ問題に直面して強くそう感じます。僕は急いで某賃借人協会にお世話になることになったのですが、どうやら気を付けなければならないことがありそうです。今回は「こんな賃借人協会の加入は止めておきましょう」という点について書きます。

先日別の記事にて紹介しました通り、僕が以前住んでいたアパートの家主が連絡不能のまま逃亡している状況です。賃借人協会の事務スタッフから警告書を送って頂いたものが、住所不定で戻って来てしまったのです。賃借人協会からは「新しい住所を知らせてください」と連絡が来ており、僕はすぐさまFrankfurt am Main市の住民局に対して住所の開示請求を行いました。

よく考えてみれば、僕が今現在加入している賃借人協会では、2種類のプランがあり、

①弁護士ではない法の専門家(Jurist)に回数制限なしで無料相談が出来たり、手数料を支払い書類作成・発送を頂けるプラン

➁①の内容に加えて、弁護士保険の加入と弁護士による法的なアクションを起こせるプラン

月額料金にそう大きな差はなかったですし、僕は➁の内容で申込をしました。

弁護士の権限で住所検索が行えたはず…と思い、既に手数料を支払い、自力でFrankfurt am Main市に問い合わせをしてしまいましたものの、同時並行で賃借人協会にもお願いをしてみました。賃借人協会からのメールの返信はお世辞にも早いとは言えないので、先回りで突っ込んで、下記の内容のメールを書きました。

「今回、住所不定で手紙がきちんと送付されなかったのは非常に残念です。もう今後こちらとしても強い対応をしていく必要があるかと思いますので、そちらの弁護士保険及びサポートが受けられるプランに加入しておりますし、今後はJuristによる手紙ではなく、そちらの所属弁護士による具体的な法的アクションをお願いしたいです」

すると、驚くべき返答が返って来ました。

「私たち協会であなたのために今後出来ることはありません。非常に残念ではありますが、今後本件が良い方向に進みますようお祈り申し上げます」

Wir bedauern sehr, Ihnen in dieser Angelegenheit nicht weiterhelfen zu können und wünschen Ihnen alles Gute für Ihr Anliegen.

という文章は、問い合わせへの拒絶を表すよくある定型文です。どこかの企業宛に苦情メールを書いた際にこのような文章が返って来た場合は、メールを書いた担当者が単にやる気がないだけで、他の担当者からは別の素晴らしい対応を期待出来る場合もあります。担当者によってムラのある対応があるのがドイツ流、というかヨーロッパでよくある状況なのですが、今回の場合はそうではありません。

僕が加入している賃借人協会にそもそも所属弁護士がいなければ、さらに賃借人協会から弁護士の紹介も受けられないとのことでした。

賃借人協会とは、立場の弱い賃借人のために、基本的には弁護士ではない法の専門家(Jurist)たちが法律相談に答えてくれたり代書業を行うような組織で、弁護士が所属している場合は、手数料を支払って法的な手続きもお願い出来るものです。業務内容として、弁護士でないと請け負えない内容もありますし、同じ手紙を発行するに当たっても発行者がJuristであるかRechtsanwaltであるかでも印象はかなり異なるものです。僕の友人のとある方は、以前150ユーロ程の手数料を支払ってRechtsanwaltの名前で手紙を送ってもらって、すぐに敷金が返って来たと教えてくれました。

僕としては、元家主のS氏(仮名)がなかなかしぶといので、最終的に弁護士に依頼することになるかもしれないと思い、現在加入している賃借人協会のやや費用の高いプランに加入しました。そのようなプランを用意しておきながら機能実体がないだと?!という、新たな余計な問題が発生してしまいました(爆)

書類でいくら脅し文句を書いたとしても、S氏(仮名)のような平気でフルシカトをする人に、その後何の法的アクションを起こせないとなれば意味がありません。法的アクションも込みで、しっかりとした手続きを期待して加入したはずが、まるで役立たずな賃借人協会であることが判明してしまいました。そういうプランがあるから大丈夫!と疑いもしませんでしたが、弁護士がいるのかいないのか、加入前に確認すべきでした。

事務スタッフの方からの回答(言い訳)によると、
Unsere Erfolgsquote von 80 % zeigt, dass Vermieter bei letztmaligen Fristsetzungsschreiben unsererseits mit Klageandrohung einlenken.
(訳:当協会の成功率は80%であり、これは、当協会が最終通告書を送付し、訴訟をちらつかせると、家主側が折れてくることを示しています)
とのことですが、残りの20%に当たってしまった場合に取りうる手段が一切ないのは致命的です。

僕が現在お世話になっている賃借人協会は24ヵ月間の最低契約期間があるようですが、民法上の錯誤ということで、契約取消の手紙を送ってみます。そして、新たに僕の件を引き受けてくれる弁護士を探すこととなりました。今更弁護士保険に加入しても時すでに遅しで意味がありませんので、実費対応になるのですが、色々今後模索致します。

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 外国語ブログ ドイツ語へ
にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました