時が経つのは早いもので、気が付けば10月最終日となっていました。明日からは11月が始まり、そして明日は祝日ということもあり、僕にとって本日中にどうしても確認をしないといけないことがありました。それは、鉄道・バスなどの公共交通機関のチケットについてです。今回は、「学生用ドイチュラントチケット」について書きます。
ドイチュラントチケット(いわゆる49ユーロチケット)については、今年2023年5月1日より利用開始となったサーヴィスです。一応2023年末まで有効ということですが、来年以降も引き続き延長されるのか、改変があるのかなど、相変わらず政治レヴェルで議論がなされており、今後どのようになるのかは不透明な部分があります。しかしありがたいことに、今年の秋から、僕が現在暮らしているバイエルン州では、セメスター期間中、学生向けにドイチュラントチケットが29ユーロで利用出来るようになったのでした。以前別の記事でも紹介しておりますが、バイエルン州内で購入する場合の正式名称としては「Das bayerische Ermäßigungsticket(バイエルン割引チケット)」というものなのですが、ドイツ国内全国が利用範囲の実質「ドイチュラントチケット」なのです。僕は先日、晴れて大学生になれたタイミングでカードを注文していたのですが、実はまだそのカードが手元に届いていません。
ここのところ何かと便利になり、スマートフォンのアプリで処理が出来ます。公共交通機関のチケットや定期券もアプリで購入、またチケットのデータをアプリ上に保存・管理することが可能です。僕はカード集めが趣味で、ICチップ内蔵のプラスチックで発行される「フィジカルカード」が大好きということもあるのですが、公共交通機関の定期券に関しては、敢えて断然フィジカルカード派です。理由は、以前スマートフォンにチケットデータを入れていた際に、運悪く電池切れ、さらに検札に罰金切符を切られてしまったことがあったからでした。スマートフォンで何でも完結させられるようにするのは便利ではありますが、カードとして持っておきたいのです。
アプリ購入であれば、利用料金を銀行口座から自動引き落としにしていて、定期券情報も自動更新されるのですが、僕の場合はプラスチックカードが手元にないといけません。カードをオンライン注文をしてすぐの際は、カードが郵送されて来るまでの間は、代わりに紙で印刷したものを所持する必要がありました。そのチケットの代わりとなる紙は、2023年11月1日早朝まで有効なもので、その続きが気になりました。
ミュンヘン公共交通組合(MVV)のHPによれば、カードが届くまでに4週間程度掛かりますという旨、会員情報にログイン後、紙での代替チケットの印刷方法が紹介されています。「もう明日切れてしまう」という状態で、新たなチケット情報が出て来るのか試してみたところ、出て来ませんでした!それどころか、僕の会員番号がまるで無効とも思えるような奇妙なエラーメッセージが出て来たのでした!(爆)明日から証明書がない状態で、もし検札に見つかったら不正乗車扱いになってしまうのか?そうなったら堪らない!ということで、チケットオフィスに出向きました。
チケットオフィスにて僕の情報を調べてみてもらったところ、まず「あなたの定期券の継続購入(Abo)の設定は有効です」と言われました。HP上にエラーのようなものが出ていたものも、何かの間違いでは?という感じの返答をされたのでした。僕は、自分の情報が正しく表示されなかったので、何かの間違いで今月で自動解約されてしまっていなかったのか心配だったので、一応は安心出来ました。しかし、カードがいつになったら来るのかということと、明日(来月)以降どうなるのかということが気になりましたので質問してみました。
「カードが手元に届くまで1ヵ月くらいです」と言われ、「もう1ヵ月経ちましたね」と返答すると「じゃあ6週間?知らないけど、カード発行に時間が掛かるのは普通のことです。とにかく今あなたがすべきことはもう少し待つことです!」との返答を頂きました。カード発行ってそんな時間が掛かるものなのか、と驚きました。
ちなみに、僕が思う「カード発行依頼から手元に届くまで」のドイツでの目安はこんな感じです。
- 銀行カードやクレジットカード再発行 1週間以内
- 各企業の会員カードの新規発行及び再発行 10日以内
- 滞在許可証(VISA) 3~4週間以内
- 航空会社マイレージカードのステータス更新時の発行 1ヵ月程度
取り敢えず、僕が想定する待ち時間を大きく超えています。代替の紙チケットは1ヵ月有効で、その間にもフィジカルカードが届いてくれるだろうと想像していました。僕はドイツ国内の他のエリアでも生活したことがありましたが、定期券の発行まではこんなに時間が掛かったことはありませんでした。さらに、ネット上で僕の会員番号を入れてもエラーみたいになっていたせいで不安になってしまいましたが、これ以上どうにもならなさそうなので、案内を受けた通り、もう少し待ってみます。HP上でチケットデータを呼び出して自分で印刷してくれと言われたのですが、本日時点ではまだその手続きが出来なさそうでした。明日再度確認してみることとします。
ところで、僕が今回問い合わせているのは学生向けの「ドイチュラントチケット」なのですが、通常、ドイツで学生の身分になるといわゆる「セメスターチケット」というものが手に入ります。ミュンヘン大学(LMU)生の場合はどうなるかと言いますと、これまでは学生証のカードがミュンヘン近郊の公共交通機関の定期券を兼ねていました。ところが!
今年2023年の冬セメスター以降、学生証は公共交通機関のチケットの証明になりませんとの注意書きが出ていました。僕は元々学生向けのドイチュラントチケットを購入する気満々だったので、学生証でミュンヘン市内やミュンヘン近郊のみの利用は元々考えていなかったのですが、なんとまたよりにもよって、僕が学生になったタイミングである今年の冬セメスターからルール変更とは驚きでした。
ちなみにLMUのHP上には、上記のようなサンプル写真が掲載されていますが、僕の手元にある学生証とはデザインが違います。2023年冬学期以降、学生証が公共交通機関のチケットを兼ねないという注意書きの通り、サンプル写真のカード右下部にあるようなMVV及び有効期限の表記はありません。
今年2023年冬学期以降は、学生が大学に支払うお金の中に「セメスターチケット代金」が含まれていないようで、各自「Das bayerische Ermäßigungsticket(バイエルン割引チケット)」を購入するように促されています。1ヵ月間たったの29ユーロで、さらにドイツ国内全国が利用範囲内になるので、従来のセメスターチケットよりも安価で、条件として良いものです。ドイチュラントチケットが有効な間は、このように学生の特典も、従来のものと異なる対応がなされるようです。
学生証で公共交通機関のチケットを兼ねているのは、非常に素敵なアイデアだなと思ったのですが、この度を機に制度として完全に廃止されてしまうのでしょうか…気になるところです。僕が現在お世話になっている学部・学科では、学ぶ期間は6セメスターです。学生証は3年間で6回発行されることになるのですが、今後また制度に変更があり、カードのデザインにも変更があるのか、その点が、カードコレクターとして気になるところですし、今後を楽しみにしておきます。
明日は祝日で、大学の授業も休みです。せっかくのドイチュラントチケットを使って、ちょっとした旅にでも出掛けようかなと思っておりましたが、もし今日のこのままの状況が明日も続いたら、公共交通機関を一切利用せずに、自宅引きこもり日とします(爆)