【D】気になってしまったカンペ展

今日から新しい週の始まりです。実は今日から、授業の担当の先生が代わりました。今回は、新しい先生に代わった初回授業の日の様子について書きます。

僕がお世話になっている語学学校ではあくまで「アカデミックな語学習得が目的」で、会話レッスンを始め、口述試験対策はなく、当てられた問題の答えを言う、先生に質問する以外声を発する機会はほぼありません。生徒同士も横のつながりを重視する雰囲気が特になく、クラス内で自己紹介する機会すらもないので、誰がどこの国出身で、どういうことをしているまたはしていた人…なとどいう情報は一切知らないままクラスが終わっていくと思っていました。が、今のクラスは雰囲気が違います。本日からお世話になる先生は、かなりフレンドリーで、割とご年配かと思われますが、生徒たちとも和気藹々という感じです。クラス内に過去に担当したことがある生徒がいたようで、「あー、久しぶり!あなたのこと覚えているわー!結構前、A2レヴェルクラスだったかしら?」という感じでした。あと一般的に、先生と生徒の会話はSiezenですが、この先生は初めて生徒に向かってDuzenだったので、新鮮でした。1つ気になったことは、先生がSiezenとDuzenの両方を使って話すことでした。まるで本当は生徒とDuzenで話したいが、この語学学校的にはきっとSiezenで話さなければいけない…のかどうかは定かではありませんが、ふいにさっきまでDuzenだったのが突然Siezenになっていました。

僕が今までお世話になった先生たち…特に生まれも育ちもドイツのドイツ人の先生たちは、大体初回授業の最初の挨拶で「私たちの間はDuzenで良いからね!」と断りを入れていました。最初からそうやって距離感を明確にするところがドイツ人らしいなと思っていました。なので、この先生も「私たちはDuzenで行きましょう!」と言ってくだされば良いのに、と思いましたがそれはなく、終始DuzenとSiezenが入り混じっていました。ちなみに、DuzenとSiezenが入り混じるのは、ドイツ語の口述試験では減点対象です(爆)

新しい先生になったところで、先生の軽い自己紹介と、生徒たちの自己紹介が行われました。生徒たちの自己紹介は、名前と出身地と大学/大学院で勉強したい内容、その他言いたいことがあれば…という感じでした。名前と出身国のみは初回授業の際に全員言ったので知っている状態でしたが、誰がどこで何を勉強したいか、そして母国で既に何を勉強した人だったのかなどということは知りませんでした。改めてみんなの情報を聞き合って「おぉ!」と声が漏れる瞬間がありました。ちなみに僕は先生からも一部生徒たちからも「おぉ!」と言われた側の人間です。僕を含め、3人の生徒たちは、先生から厳しいことを言われたのでした。

「あなたたち3人の場合は、C1レヴェルではなくて、C2レヴェルが必要ですからね!DSHを受ける場合はDSH3を目指して頑張ってくださいね!」と。

通常、外国人がドイツの大学や大学院で勉強する場合は、C1レヴェルを証明出来れば十分とされていますが、ごく少数の例外があるのです。僕が勉強したい分野、特にミュンヘン大学(LMU)ではC2レヴェルが必須です。分かってはいましたが、改めて言われるとビクッとしてしまいました。正直、目標にしている来月のテストでDSH3に到達出来るかは怪しいですが、かつて一緒に学んだクラスメイトで、DSH3合格をした人もいることですし、気合を入れて頑張るしかありません。

本日の授業では「DSH読解試験対策」がメインに行われました。テーマは「カンニングペーパーについて」でした。

der Spickzettel:カンニングペーパー

schummeln:ずるをする、イカサマをする

mogeln:ずるをする、カンニングする

先生は、全員に向かって「この中でカンニングペーパーを作ったことがある人、実際に使ったことがある人ー?」と聞きましたが、誰も手を挙げませんでした。もしカンペを作ったりカンペを試験に持ち込んだことがある人がいたとして、ここでカミングアウトする人っているだろうか。

先生が「あら、このクラスはみんな真面目なのね!私はやったことあるし、みんなやっているものだと思ったわ!」と言ったのが笑えました。

クラシックなカンニングペーパーについて、どのように作成され、どうやって生徒たちがカンニングをしていたか、本文中の文章を抜き出し、その文章を別の表現に書き換えるという課題が与えられました。C1レヴェルのクラスではしょっちゅう行われる「意味はそのままで別の表現(Nominalisierung/Verbalisierung)に言い換えなさい」という課題です。

課題の本文中に、非常に気になる文章がありました。それは「ニュルンベルクの博物館(Schulmuseum)にて、カンニングペーパー展が行われている」という点でした。本文の内容もなかなか衝撃的で面白かったですが、それが実際に展示されているなんて!と、急にニュルンベルクに遊びに行きたくなってしまったのでした(爆)テキストを読んでいて「こんな恐ろしく手の込んだものを作るくらいなら勉強した方が早いんでは…」と思いながら、笑いを堪える部分があり、楽しめました。

ところで、僕のいけないところなのですが、集中しなければならないところで、いつも余計なことを考えてしまいます。まだ今回はマシな方でしたが、過去の酷かった事例では、とある単語を見て嫌な思い出を連想してしまって、そのままイライラしたりハラハラして時間を失っていました。今はもうそうでもなくなりましたが、仕事のこと、VISA更新であったり、生活でのあらゆる不安がよぎったりもしました。某バンドマンのように、集中すべき時に余計なことを考えてしまった場合は「メンタルリセットぉ!」と叫びながらでも、次の瞬間にパッと物事を切り替えられるようにしなければならないかもしれません。

今日は、昨夜からの夜勤明け、同僚が遅刻をして来るというハプニング有りで、語学学校へ行きました。その後はバイエルン州立図書館で、勉強を夜の7時過ぎまでやりました。今夜は仕事が休み…ということで、喜びながら勉強しました。

授業中も図書館にいた時も、残念ながら無意識のうちに寝てしまっていた、または意識が飛んでいた時間帯があったと思われます。宿題プリントに、覚えのない変な点や線やらがボールペンで書かれてありました。ずっと集中力を保てなかったのが悔しいですが、今はまだ完全に習慣化するまでの過渡期ということで、「よくやれているわ」と自分を認めてあげることにします。

僕が実は夜勤をしながらドイツ語学校に通っている、そして授業後に図書館に行っていると知ったクラスメイトたち数人からは「私には絶対に無理だ!」とかなり驚かれたり、退かれたりしました。仲が良かったと思っていた友人たちからも「そんな生活無理だし、諦めたら?」と言われたりもしました。今はまだ語学学校の段階で、大学には行けてはいませんが、今の時点で既に周囲から無理、私には不可能と言われていることをやっているわけです。まだまだ先は長いですが、自分の決めた道に向かってしっかり自分が納得出来るまでのところ頑張ってみよう、と改めて思い直したのでした。

そう言えば、僕はとある勘違いをしていました。語学学校のクラスの先生が代わってしまうという点について「クラス開始から2週間経ったところで、2週間だけ先生が代わる」そうなのでした。つまり、休暇期間の代理ということでした。きちんと聞き取れていなかった部分は大反省です。

今週から2週間だけご担当くださる先生も、素敵な先生…そしてなかなか宿題は多めの先生のようです。途中意識が飛びながらでも、図書館で多量の宿題プリントを終わらせることが出来たので、今夜はとっても気持ちがスッキリした、素敵な夜になりました。予習にまで手が回らなかったところが少々悔やまれますが、今週1週間も気持ちを新たに、気合を入れて頑張ります!

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 外国語ブログ ドイツ語へ
にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました