【D】ストレスを与えてくる同僚対策

Leben

僕は転職をし、今月頭から新しくとある会社で働き始めました。現在の職場で働き始めて1ヵ月経過したところで、色々と思うことが出て来ました。今回は、同僚によるハラスメント対策について書きます。

僕は現在、とある会社に勤めるごく一般的な会社員をしていますが、少し変わったところがあるとすれば、2つの営業所に所属をしていることです。シフト制なので一定ではありませんが、例えば今週は月~火曜日はAという場所に出勤し、水~金曜日はBという場所に出勤…と言ったようなスケジュールで働いています。非常に特殊な契約形態なのですが、スタッフ不足を補うためで、労働契約書には「今後しばらくは」という条件付きです。

2つの異なる場所での業務については、それぞれで気分転換になりそうだという理由から許諾していました。場所が違うだけでやる仕事内容は同じ…と聞いていたものの、実際に働き始めてから結構違うので驚きました。現在どういった状況かと言いますと、ざっくばらんに表すと次の通りです。

  • 営業所A(仮名):公共交通機関でのアクセス良好、人間関係良好(10年以上の勤続者多数)、仕事内容はシンプル
  • 営業所B(仮名):公共交通機関でのアクセス微妙、人間関係険悪、仕事内容は複雑、意味不明で余分な業務多め

入社後すぐ、6月前半はずっと営業所A(仮名)のみに勤務しており、会社の雰囲気にも、そして会社が使用しているシステム操作にも慣れた頃、なんと会社がシステムを変更したのでした。同じ会社のソフトなので操作方法は基本は変わらない…とは事前に聞いていたものの、操作方法が違う、これまで使えていた機能がなくなった等結構大きな変更があり、僕以外のヴェテランスタッフたちも苦戦する程のものでした。システム切り替えの数日前には、システムを提供している会社の勉強会にも参加致しました。勉強会では「何でこの機能失くしたんですか?」「ただただ使いにくい!」など、現場スタッフからの批判が相次いだそうなので、今後もまた変更が加えられるかも…しれません。

6月後半になり、新システム導入後に営業所B(仮名)への勤務日が設定され始めたのでした。同じ業務だと事前に聞いていたはずでしたが、営業所A(仮名)と営業所B(仮名)は、やらなければならない業務が結構違いました。営業所B(仮名)の方が、圧倒的に作業量が多いです。

目下僕の印象は、営業所A(仮名)はとても素晴らしい環境で、営業所B(仮名)には出来れば今後すぐにでも行きたくないような場所です。最も大きな理由は、とある同僚(2名)の存在です。僕は現在夜勤のスタッフとして雇われているのですが、僕が早朝に仕事を終える頃に出社して来る朝番スタッフが、僕にとっての悩みの種なのです。

早朝の時間は非常に清らかな時間です。特に夏のヨーロッパの朝は、非常に空気も新鮮で、周囲が明るくなっていく様子も美しく、爽快な気分になる瞬間でもあります。僕にとっては仕事が終わる時間で、朝番スタッフにとっては「新しい1日の始まり・業務の始まり」の時間ですし、お互いさわやかな気分で迎えたいものです。しかしながら、朝番スタッフは常に機嫌が悪そうで、いつも敵意むき出しのような話し方をされるのです。僕の気分は、彼らと関わった瞬間から非常に悪くなってしまいます。

僕は長い間、僕と同様の移民外国人と一緒に働く機会が多かったです。ドイツにいるので、社内共通語としてドイツ語で会話をするわけですが、ドイツ語能力がある程度あれば、多少間違えた単語や表現を使ったとしても意味は分かりますし、コミュニケーションそのものに問題はありません。人間同士のコミュニケーションなので、話し方や雰囲気で、発せられる言葉が善意のものなのか、悪意があるものなのかは判断出来るものです。僕と時間的に交代でやって来る同僚たちからは、いずれも人間的なリスペクトも感じられなければ、僕はあからさまに彼らから嫌われているような印象を持ちます。

事の発端となった出来事は、とある日の朝6時に起こりました。その時間には珍しく、僕の業務が非常に多忙だったのでした。あまり業務に慣れていない方の営業所で、さらに新システム導入後によく分からない事態にも陥り、その時間に対応してくれるスタッフとも相談したけれども、誰もどうして良いのか分からないという状態でした。とある他営業所のスタッフが親切に「もうこれは仕方ないから、こういう対応で良いかも!」と連絡をしてくれ、時間的にも早急に対応しなければならない状態だったので、急いで作業に当たっていました。

そんな時に、いきなり不機嫌をまき散らすとある同僚が出勤してきて、朝の挨拶よりも前に僕をいきなり怒鳴りつけて来たのでした。「おい、お前どういうことだ!何もやってないじゃないか!最悪だ!」と。何度も「Katastrophe!」と連呼され、その他超絶早口で一通り僕に文句を言ったら、イライラしながら去っていきました。

die Katastrophe:災難、大災害、大事故、惨劇

は、日本語で言うところの「最悪~!」という意味合いで、よく使われる言葉です。あまりにもやかましいので、少々残業しながらも手伝いました。

僕はちょっとその女性スタッフが嫌だなと思っていたら、別の日、もっと態度の悪い男性スタッフと関わることになるのでした。彼はつい最近まで長期休暇だったそうで、休暇から戻って来て僕の顔を見るなり「おい新人、お前の業務だ!」と、僕の作業を中断させてまで呼びつける動作をしました。

「ちょっと、僕今忙しいですが!」と言うと、「来い!今すぐ!」とかなり強い口調で言われたのでした。そして、全部覚えられないと思うから、メモを取るか携帯電話で写真を撮れなどと指示して来たのでした。一通りの説明後に、驚くことを言われました。

「お前6時の時点で作業が終わっていないことが多いらしいな!その時点では全て終わらせていなければならないんだ!分かっているのか?もちろんお前は新人だし、出来なければ俺たちが手伝ってやることは出来るが、これらの作業は夜勤のお前がやらなければならないことだ!」

と。

そういえば実は、営業所B(仮名)で僕を研修してくれたスタッフから、とある噂を聞いていました。

「あなたは新人だから、知らないと思ってあなたに業務押し付けてくるスタッフが出てくるかもしれないから気を付けて!特に…」と、要注意人物なるスタッフ名は聞いていました。そして、ケンカしても別に何も良いことはないので、「もし君に時間があれば、手伝ってあげたら良いかもしれないね。それで彼らの機嫌が良くなるだろうし…」とも言われていたのでした。

僕はとにかく、ケンカは避けたかったですが、ここはドイツ!言わなければならないことはある!ドイツでは、自分の業務範囲外の仕事をしていると「それが当たり前」になってしまうのです。たまたまその時だけ手伝っただけと思っていて、何も言わずにやっていると、別の日にもしその業務をしなかったら「何でやらないんだ?あなたの仕事でしょ?」と言われてしまうこともあります。ということで、その男性スタッフに向き合ってしっかり話しました。

「あの、さっきからDu musst!(お前がやらなければならない!)とばっかり繰り返し強調して言っていますが、それは僕の業務じゃないんですよね。Ich helfe dir~の件もおかしいですよね。僕があなたを手伝う立場です、僕の業務が忙しくなく時間がある際はね?」

と僕が言うと、怒り爆発状態になってしまわれたのでした。あまりにも酷い言われ方をされ、僕がわざわざ自分の業務に多忙な時間に手伝ったにも関わらず、完全に僕は「やり損」という状態になりました。

「お前の仕事だからやれ!」と怒鳴られましたが、自分自身の業務が忙しいので放置しました。彼のドイツ語がネイティヴではないにしても、あまりにも失礼な話し方、汚い言葉で罵られまくったので、話を聞く気も失せたのでした。

「上司に報告してやる!仕事を失いたくなければ契約書を確認しておけ!お前の業務だからな!」と言われ、彼と早朝から関わるのがとてもしんどいしちょっと前向きに退職を考えつつ、帰宅後に労働契約書を今一度確認しました。やはり、僕の業務ではありませんでした。そして実際は、彼から上司への報告は行われておらず、僕への単なる脅迫行為でした。

営業所B(仮名)で僕を研修してくれたスタッフに悩みを相談しました。すると、

「え、彼に指示された内容、全く契約書に書いてないの?」とまず驚かれました。契約書の内容が人によって違うことは、ドイツではよくあることです。今回の件はたまたまそうだっただけ、僕が決して上司と交渉して「この業務を含めないで欲しい」などと言ったものではないのですが、僕の業務には含まれていません。

こういった場合、ドイツ人は一般的に「これは私の業務ではありません」と平気で突っぱねますし、上司から業務範囲外の業務をお願いされようものなら、即給料交渉が行われます。また、ドイツの会社は結構ドライで、あまり同僚同士がケンカしているような場面には遭遇しません。営業所A(仮名)のドイツ人の同僚たちに相談したところ「君が悩む必要は一切ないよ!自分の業務じゃない!ってやらなければ良いだけだし、あまりにうるさいなら、上司に報告!それでもまだ色々言われたら、労働契約内容のことだから、不満があるならもう僕とではなく上司と話してください!って言ってやれば良い!」とのことでした。

一方、こんな意見を言う同僚(非ドイツ人)もいました。

「君が言うことも分かる!けど、自分の業務じゃないからって断ることは出来たとしても、彼らってちょっとめんどくさいタイプの人たちだし、君の気分が毎度悪くなるだけだよ。君はまだ新人だし、下手に君の立場が悪くなることも考えたら、手伝ってあげても良いかも…」

なるほど、人間関係を悪くしたり自分自身の気分を害するくらいなら、こちらが一歩引くという考え方もアリです。もしかしたら、日本人の僕よりも「日本的」な考え方かもしれません。しかし、リスペクトのない同僚の為にこちらが折れるべきか、彼らが「自分たちは正しい!」と思う余地を与えてしまっても良いか…。

「僕はあの言い方が嫌だな。僕の業務じゃないって言っているのにあんなにDu musst!って連呼される、命令口調で言われるのおかしい!せめて丁寧な感じで手伝って欲しいなって言われたら、時間があるときは手伝ってあげてもいいんだけど」と言いました。すると、ドイツ人の某同僚が、

「新人だからって関係ないよ!契約書に書いていないんだからそもそも一切やらなくて良いよ!上司に報告!以上!また絡んで来たらお前とはこれ以上話すことはない、上司のところに行け!って言って話す必要もなし!あと、今後彼と話すときはDuじゃなくてSieって呼んでやれば良いよ!」

とズバッと言ってくれました。僕はドイツで既に10年以上働いていますが、まだまだドイツ人っぽくはなれていない部分「変にお人好し」「中途半端に妥協してしまう」部分がありました。ドイツ人が多くいる職場で、ドイツ人の徹底的な姿勢やら考え方は非常に勉強になります。

今回は、自分の身に起こった内容を淡々と上司に報告することにします。万が一僕の立場が悪くなることがあるならば、また転職活動をします。

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