【D】人の温かさを感じる瞬間

Leben

ついに憧れのドイツの大学に入学!と浮かれていたら、早速大ボケをかましてしまいました。今回は「ミュンヘン大学(LMU)の救済措置」について書きます。

一昨日に投稿した当ブログ記事が、読者の方々に大きな衝撃を与えてしまったようで、知り合いの方々から心配の声が寄せられました。普段から割と連絡を取り合っている人以外、かなりお久しぶりな方々からもご連絡がありました。概ね僕との付き合いが長い方々は、笑いながら深刻に心配をしている感じではないかと思われますが、それで良いです。今日も僕は、とても元気です(笑)

昨日に引き続き、授業や時間割について色々調べ物をしたかったので、職場にパソコンを持って行っていました。昨日は結構順調な感じで調べ物が進んでいたのに、体力が限界を迎えてしまい途中で寝落ちしてしまったのでした。急いで対応しなければいけないことがあるので、仕事のちょっとした空き時間も無駄には出来ません。そういうわけで、ちょっとでも手すきになれば大学のポータルサイトを読んでいました。

昨夜僕が出勤した時間は、既に夕勤スタッフが手の掛かる業務は全てこなしてくださっていたし、引継ぎ業務もほぼなく、あとは平和に夜を明かすだけと思われました。ところがどっこい!気合入れて調べ物をするぞ!と十分に意気込んでいた今日に限って、レアケースが勃発、普段静かなオフィスには多くの人が集まったり、同時に複数の電話が鳴りまくったり、さらにこのタイミングで止めてくれ!と叫びたくなる程、同時多発テロ状態になったのでした。僕の職場では、普段は静かな環境に夜勤スタッフは1人きりで気楽で良いのですが、何かトラブルが発生した際は1人で対応しなければなりませんので、大変な部分もあります。「こんなときに限って…」というようなことは、これまでに生きて来て何度も経験して来ましたが、こうもタイミングが悪く色々なことが重なると「これは試練?!罰ゲーム?!」と、異様なハイテンションになってしまいます。

朝方にようやく業務から解放されるというタイミングで、また珍し過ぎる人から珍し過ぎることを言われて、大幅残業をすることになりました。某芸人さんのギャグである「なんて日だ!」と叫びたくなるような、本当に一体今日は何なんだろう!という程のハプニング連発日でした。しかし、働きながら大学に通うということは、こういったことも想定しなければならない、と改めて認識しました。

夜勤を終えて帰宅する頃には、かなり疲労感が溜まってしまっている状況で、強めの眠気が襲いました。今日はどうしてもやらなければならないことがあるので、気合を入れて眠気を覚まし、どうにか僕がコンタクトすべき人全ての方々にメール連絡をすることが出来ました。

結果、本日時点ではさらに3つの科目の履修登録が認められました。昨日回答をくださった先生の科目と合わせ、これで計4科目です。僕が今学期で履修したいのは全9科目なので、そのうちたったの4科目で「まだまだ」ではありますが、履修登録を完全に大失敗したところからよくここまで持ち直せたものです。本当にこのような救済措置があり、そしてご丁寧な対応をくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。メールの返信の早さもそうですし、文章の感じから優しさが伝わって来ました。

「今回は事後登録を認めますが、試験の際も別途申込みが必要で、厳格な申込期限がありますから気を付けてください」と、釘を刺されました。なるほど、ドイツは結構試験に関してはルールが厳しいので、テストの期間中だったら「もうダメです」と言われてしまうのでしょう。次は12月に大事な登録期間がありますので、気を付けなければなりません。そして、今日僕にメール連絡をくださったとある女性教授は、改めてポータルサイトの見方、どういった情報がどこに書かれてあるかをご解説くださいました。正直、この内容は初日のオリエンテーションで聞きたい内容だったかもしれません。あのただただ「各自でポータル見てください」っていうだけの雑な説明はないわぁと思ったのでした(爆)しかも、今回僕が連絡した教授に代わって返信メールをくださった学生委員の方が、まだオンライン上で履修登録出来る科目もあるので、そちらを見てみてはいかが?と教えてくださいました。ここでまた僕が存在を知らなかった別のポータルの存在を知ることになったのでした。おいおい、この大学いくつポータルあるの⁈めんどくさ過ぎるし、僕が鈍くさいということを差し引いても、複雑過ぎる!これを一発で完璧に理解出来た人は凄いなって感心してしまいました。この手続きの時にはこのポータルを使う!とあれこれ使い分けられるようになるまで、かなり時間が掛かりそうです。もっとシンプルに解りやすくしてくれたら良いのにな、とアホな僕は思うのですが、他の学生さんたちはどう思っているのだろうか、気になりました。唯一の救いは、それぞれのログインIDとパスワードが同じなことです。これがもしポータルごとに違っていたり、大文字小文字の区別、数字を含めるか含めてはいけないか、記号を含めるか含めてはいけないか、の条件も違ったら遅かれ早かれ発狂してしまうところです(爆)まぁそれにしても、パスワードも同じなんなら、なおさら1つのポータルに情報纏めて欲しいなと思いますが、きっと何か原因があって現状の形で落ち着いていらっしゃるのでしょうね。この複雑さに入学早々、早くも心が折れそうになりました。しかし、大失敗を経験して、身をもって知れた部分がかなりあり、ここ数日で気が引き締まった思いです。

そう言えば、僕が授業の履修登録期限をすっ飛ばしてしまって、色々な教授に連絡を取っていた中で、1人だけ大学教授とは身分が違う人がいらっしゃるようでした。外部の講師の方なのか分かりませんが、その先生個人の連絡先が載っておらず、名前は分かっているのに焦ってしまいました。調べていく中で、とあるグループの中にその人が属してるということが分かり、そのグループのメールアドレスが分かったので、そちらにメールをしました。幸い、僕が授業を受けたいと思っていたその講師の方から直接連絡を頂け「登録しておきました」と言われましたが、後から別の教授から「このグループのメールアドレス宛には今後は連絡しないでください。それに今回のあなたの件はこちらでは情報共有されてますから、今後わざわざ色々な部署にメールして来ないでください」とお叱りメールが届きました。

僕が見つけた唯一の連絡先がそれだったし、個人の連絡先が分からなかった1人だけに送ったつもりでした。そして、そもそもそちらの組織がどういう体系なのかは知りませんでした。情報共有もしてくださっていたの⁈と驚きでした。

事後履修登録が認められ嬉しい反面、きつめな口調と思われるお叱りメールが来てやや凹みました。しかし、お叱りメールの下部をよく見ると、僕の為に色々な人が動いてくださっている様子が見て取れました。「この件は私は担当じゃないけど、どこにコンタクトすれば?」などという履歴が見れてしまいました。通常、こういった組織内部のやり取り部分は消して送られるものかと思われますが、メールをスクロールした際に見えてしまいました。

僕がヨーロッパに移住・働き始めてから、しばしば「私担当じゃありませんし知りません」と突っぱねられることが多く、「ヘルプデスク」「インフォメーションデスク」みたいな名前が付いている部署の方が、ヘルプもインフォメーションもくれないということを多々経験してきました。問い合わせをしたときに、第一窓口となる人があまりよく分かっていらっしゃらないのか、適切な担当者にも繋げて貰えず、時間がとにかく無駄に掛かったり、上手く行かないことは多々あります。メールも基本的には転送されないことが多く、ある一定期限が過ぎても連絡がない場合は、再度催促するか、別の方法を追求しなければなりません。「求める側が努力すべき」という考え方が基本なのか、「何かお困りですか?」という声を待つ受け身姿勢ではいけません。

そんな中、今回は僕の凡ミスに関して、非常に真摯なご対応が頂けたと思っています。履修登録期限が過ぎても「ポータルでまだ登録が可能なものがある」という情報についても、僕が見た限り、少なくとも僕が見たタイミングではそのようにはなっていなかったのですが、もしかしたら履修登録期限を過ぎた生徒がまだ登録出来るように、オンライン上の設定を変えてくださったのかもしれません。

特に、Nebenfach(副専攻)の法律学の先生方のご対応が素晴らしかったように感じました。僕の必死さが伝わったのか、心優しい文章のメールを書いてくださった教授もいらっしゃいました。とある教授からは「月曜日の講義が終わった後、時間があれば個人的に私のところに来てください」と言われたので、ちょっと緊張しますが、ご挨拶させて頂くこととなりました。何を言われるのだろうか気になります。ちなみに、購入必須ではありませんでしたが、参考図書にその教授の著書紹介があったので、早速注文しました(爆)

僕が正式に授業を受けられることになった教科、スケジュールがポータル上にまだ反映されていません。その点不安に思っていたら、こちらから聞くまでもなく「反映には時間が掛かりますので、今表示されていなくても気にしないでください」とご連絡を頂けました。そう言えば、Belegfrist(履修登録期間)が終わった後に、Abmeldungsfristが設定されています。Abmeldungsfrist、つまりこれは日本語に訳すならば、履修解除期間でしょうか。履修登録をしたけどやっぱり辞める、というものでしょうか。僕にとっては「そんなものがあるのか⁈」という感じなのですが、授業を受ける人数が確定するのは、どうやらAbmeldungsfristが終わってからのようです。これは僕が日本の大学で経験したものとは大きく考え方が違うものです。僕が通っていた大学では「履修科目を辞める」という考え方はそもそもなかったように思います。履修登録が終わった後に「もうこの講義は参加したくない」と思ったら行かなくて良いし、そのまま課題も提出せず、テストを受けなかったりしてその科目は落第という流れです。つまり、一度履修登録をしてしまった教科に関しては変更は出来ないので、失敗したなと後から思った場合でも、頑張り抜くか諦めるかどちらかしかありません。空いた時間に別の科目の登録も当然出来ません。なので、僕が通っていた大学では、セメスターの始まりの最初は、授業を色々実際に自分の目で見ながら、受けるかどうかを判断する流れになっているのです。LMUでは、生徒側がオンライン上の登録をさっとして時間割作成、後から間引いていくスタイル、なのかもしれません。とにかく、まだこれから人数が変わる(Abmeldungなので減る)可能性があるなら、返事をまだ頂けていない授業も、僕が入れる可能性はありそうです。中でも「返事がない教授の授業は、最初の授業は絶対に参加してください!そして、直接話して見てください。きっとそれで登録に応じて貰えるはずです」ともアドヴァイスを頂きました。

僕はかなり焦ってしまい、一時絶望感を味わってしまいましたが「すぐに担当教授に連絡をすれば大丈夫!」とのことが分かりました。

この度は色々な人を巻き込んでお手を煩わせてしまい、申し訳ないなと思ったのですが、どうにか良い方向には向かっている気がします。そして、心配してくれていた友人たちからも「良かったね!」と言って貰えました。更に嬉しかったことは「あなたは放っておけないタイプの人」だとか「いつも一生懸命頑張っているのが伝わってくるから、助けてあげたいって思われやすいのかも」と言ってくれる友人がいたことでした。確かに、自分がこうしたい!と思うことには、鈍くさいながらも常に全力で取り組んではいます。そういう僕の姿を見て、イライラすると言って来る人も過去にはいましたが、そんな人たちは僕の視界からはいなくなり、頑張れ!と応援してくれる人たちばかりが残りました。そして、いつも大きな勇気ややる気を与えてくれるのです。

僕はこれまで、たくさん馬鹿な失敗を繰り返して来ましたが、これまでの人生でどうにかこうにか様々な苦難を乗り越えてきました。しかしそれは、ありがたいことに本当に多くの方々が助けてくださったからです。僕自身の実力で乗り越えられたものなんて、ほとんどないのかもしれません。こんな僕を支えてくださる皆様には、感謝の気持ちを伝えきれないくらい溢れて出て来ます。落ち込みそうになっても、いつも力強く背中を押してくれている方々のお陰で、不器用なりに今後も頑張って行けそうです!

「憧れのドイツでの大学生活」で、しょっぱなから大ハプニングを起こしてしまいましたが、今後少しずつ状況を整えて、徐々に楽しんで行けるようにしたいものです。

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