2021年7月の休暇用フライト、「ドイツで最も若い航空会社」Green airlines(グリーンエアラインズ)チャーター便欠航というニュースが報じられました。今回は、グリーンエアラインズについて書きます。

グリーンエアラインズという航空会社について、個人的に初めて聞いた航空会社名だったので調べてみました。グリーンエアラインズは、自社運航便がない「Virtual airline(ヴァーチャルエアライン)」です。ヴァーチャルエアラインとはちなみに、他社に運航や経営の一部をアウトソーシングする形態の航空会社です。環境保護、エネルギー効率の良い新型の機材を利用し、環境汚染の少ない、他の公共交通機関に対抗しうる地域エアライン、をコンセプトに設立されました。グリーンエアラインズの場合は、ドイツのGerman Airways(ジャーマンエアウェイズ)と提携しています。機体や実際のサーヴィスは、ジャーマンエアウェイズなど、提携航空会社が行いますが、チケットの予約・購入等はグリーンエアラインズのHPから行います。

参照URL:https://green-airlines.com/

2020年に設立された会社ですが、当初予定されていたパートナー企業と折り合いが付かず、別の航空会社会社・フランスのChalair Aviation(シャレール航空)と提携を開始…と思われましたが、初フライトの2021年3月26日のPaderborn(パダボーン)発、Sylt(ジュルト)行きの便の予約率があまりにも低く、実際に運航に利用されたのは別のPAD Aviationという航空会社の小型機材でした。驚くべきことに、シャレール航空の名前は、公式ウェブサイトの「パートナー企業」という欄から2021年4月の時点で名前が消えていたそうです。実質グリーンエアラインズの提携航空会社として、現時点も稼働実績があるのは、ジャーマンエアウェイズのみです。

グリーンエアラインズのメイン空港は、本社所在地でもあるKarlsruhe・Baden-Baden(カールスルーエ・バーデンバーデン)空港(FKB)で、第2の重点空港がパダボーン空港(PAD)です。目下定期運航便としては、カールスルーエ・バーデンバーデン空港とベルリン間が運航されており、2021年中には、パダボーン空港発の便が拡充される見込みです。

残念ながら、今年7月の休暇用チャーター便フライトがキャンセルになってしまった背景として、予定されていたブルガリアの航空会社との折り合いが付かず、また別のルーマニアの航空会社とも調整が難航したことが明らかになっています。来月(8月)からの稼働に向けて交渉中とのことです。就航予定地は、ドイツ人に人気の高い、スペインのマヨルカ島、ギリシャのクレタ島、ロードス島、コス島であると発表されています。キャンセルの対象となったのは、パダボーン空港発着便とRostock(ロストック)空港(RLG)発着便で、一方、オランダ・Groningen(フローニンヘン)空港(GRQ)発着便は、ジャーマンエアウェイズ運航便にて7月中も予定通り運航される見込みです。

ところで、グリーンエアラインズの提携航空会社として名が挙がる会社の使用機材は、いずれも機齢が約15年で、交渉中のルーマニアの航空会社に於いては、機齢約20年のエアバス機(A320)だそうです。交渉が決裂したブルガリアの航空会社に至っては、機齢約30年のボーイング機(737-300)であったとのことです。エネルギー効率や環境汚染への影響の点からは、グリーンエアラインズのHP上で紹介されている機材性能とは程遠く、これは「会社の目指すエコ精神に合致するものか」と批判的に報じられています。

会社設立当初より、色々と課題が多いグリーンエアラインズですが、無事にスタートアップ事業として2021年の夏の休暇シーズンの大幅顧客獲得が成功するのでしょうか。

Von Koishi