【D】退職願提出

もう何度目になるだろうか、数えるのも面倒なので数えていませんが、また退職願を書いて提出することになりました。今回は、退職手続きについて書きます。

ドイツで勤務先を退職する場合は、日本と同様「退職願/退職届(Kündigungsbrief)」を準備します。職種、役職によって期間は異なりますが、概ね退職したい日(月末であったり15日前後の、いわゆる中旬)の4週間前に退職願いを出すのが一般的です。僕の場合は、2月末に退職をしたいと考えていたので、本当は2月に入ってすぐにでも退職願を提出すべきところでしたが、少々遅れてしまいました。遅れた理由としては、転職活動自体は割とスムーズだったものの、僕が行きたい会社を選ぶのと、先方との一通りの書類のやり取りには数日要したからでした。これは僕の経験則での話ですが、労働契約書に4週間前に退職願を提出と定められていても、会社として人員配置に問題がなければ、切りの良いタイミングで退職が認められます。現在の職場では過去に、「来週からは別の仕事が…」と言って急に辞めていったスタッフもいましたし、新人スタッフが入ったタイミングで、退職のタイミングを一気に早められて去っていったスタッフもいました。僕はどうなるやら分かりませんが、最近夜勤希望の新人が入社してくれたのと、元々月末を休暇にしていたので、実質もうあと10日も働かずして去ることになりそうです。僕はこれまで、会社側からよく分からない理由で解雇されたことが何度かありましたが、自分の意思で「この会社を辞める!」と決めたことなので、気持ち的に余裕があります。退職後すぐに別の会社にて働き始める場合は不要ですが、まだ決まっていないが取り敢えず退職する!または少々働き始めるまでに時間があるという場合は、管轄地域の労働局(Bundesagentur für Arbeit)に失業する旨の届け出をすることを忘れないようにしないといけません。自らの意思で会社を退職する場合は、失業手当の給付金は3ヵ月後からの受給となるので、退職予定日が分かった瞬間にすぐに申請しておくとスムーズです。

僕の現在の(もうすぐ退職予定の)勤務先は、元々はドイツ人家族経営の小さな会社でした。社長が高齢で引退をされることになり、事業を売却なさいました。新しい経営者による新しい組織に組み込まれたわけですが、このような場合は1年間は元々いた社員は以前と変わらぬ状況で雇用継続される…との説明がありました。組織が変わったので当然状況は色々と変わり、さらに同僚が突然退職やら蒸発をしたことも重なり、僕にとっては、業務やら体力的・精神的負担は増えるが給料は増えないという何1つ面白くない状況が続いたのでした。

事業売却から1カ月と少々が経った本日、ようやく新しい経営者及び人事部長との面談がありました。僕はもう既に次の仕事場が決まっていますが、別の仕事が決まっているので辞めたいとは敢えて伝えていません。最後だと思って、この機会に大きな賭けに出てみました。それは、「給料交渉」です。僕は以前の社長から「年末の時点で給料は上げてあげます」と約束頂いていたし、そのつもりでこれまで頑張って来ました。そして、新しい組織になってからよく分からない「休憩時間」がマイナスされたり、残業時間がきちんと支払われないという不満もあったので、最後に言いたいことは全て伝えようと思ったのでした。

結果、僕が示した条件は一切承諾頂けず、さらに侮辱的な言葉を言われて交渉は大決裂致しました。僕はこの度大失敗でしたが、退職をするぞと思ったときに給料交渉はダメ元で最後にやってみる価値はあります。お金の面で退職を思い留まれるかもしれない場合は、是非お試しください。

実は僕が今回、会社を退職しようと思った理由の1つに、以前から気に入らなかった同僚の存在がありました。「苦手なタイプだが、特に害はない」程度の認識だった人なのですが、新組織になってからはあからさまに生理的に受け付けないタイプへと変わりました。シフトは、他人の都合やら体調のことも考慮しない組み方で、突然しかも頻繁にシフトを変えられたり、夜勤のことを「ビール飲みながら座っていれば良いだけの仕事」と馬鹿にして来たのです。今日ハッキリとそのように言われたので、もう未練やら迷いなくこの会社を辞められる!と思ったのでした。

組織変更の際に「この人が上司にはなって欲しくないな」と思っていた人が、大きな権限を持つリーダーとなりました。そして、以前まで緩かった環境が一気に締め付けられるような感じに変貌しました。これまで一緒に頑張って来た同僚のことを人間とも思わないような酷い扱い、そして自分が行っている以外の仕事を尊重出来ない残念な人の下では仕事は出来ません。いつも「良い人のフリ」がお上手な方だったのですが、最後に賭けに出てみて、そして本性が見れて良かったかもしれません。僕はこれまで、日本にいた際、ドイツでの日系企業(割と名前が通っている大手企業)では酷い上司に当たることが多かったので、主に日本人上司に対してはそういう人が多いと思っていましたが、「ブラック企業」「ブラック上司」に国籍は特に関係なさそうです。僕にとって「仕事」とは、大好きな国で生きていく術、目標に向かって行くために必要な生活費が稼げれば何でも良いのです。しかしながら、一緒に働く人であったり環境は本当に大事だと考えています。せっかく大好きな国で暮らせているのだから、気持ち良く働き、目標達成を目指したいものです。

ストレスが多い職場だと、体調にじわじわと悪影響を及ぼします。肌や髪がボロボロになりやすく、過食やら拒食になりやすく、異様な体臭がするようになることもあります。そして、僕のように今後も勉強をバリバリ頑張るぞ!という人にとっては、勉強へのモチヴェーション、集中力等にも大きく影響します。せっかく長く続けたい会社、そして仕事だと思っていたのに残念ではありますが、今年2023年に入ってからというもの、仕事への意欲も下がり、いくら寝ても疲れが取れない日が続きました。ドイツ語学習も結構疎かにしてしまい、折角昨年頑張って覚えた内容も早速忘れつつあります。

本日退職届を出したばかりで、今後のシフトがどうなるかまだ分かりませんが、残りの勤務日は、上司が言うように「ビールでも飲みながらダラダラ出来る楽な仕事」だそうなので、ビールを片手にのんびり仕事をすることと致します。そして、ドイツ語学習に対する気合を入れ直し、DSH試験の更なる受験とドイツ語の最上級レヴェルであるC2レヴェルの試験に備えます。

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