先日購入しました、いわゆる「49ユーロチケット」を利用して旅行を楽しんで参りました。今回は、その旅行の様子について書きます。
いわゆる「49ユーロチケット」は、普段購入している定期券がそのまま有効範囲がドイツ国内全国になるというものです。ミュンヘン市内の普段の料金帯に於いては、1ヵ月の定期券で63,20ユーロ(2023年5月現在)もすることから考えると、49ユーロになっている時点で既にお得感があります。
仕事を辞め、次の職場で働き始めるまでに少々余裕があるので、のんびりと鉄道旅行に出掛けようと計画しました。用事でデュッセルドルフに行く必要があったので、旅行初日はいきなりデュッセルドルフを目指しました。鈍行列車でのミュンヘン~デュッセルドルフ間の移動は、以前の旅行で経験済みです。乗り換え時間を含め、片道約10時間程度の旅となります。混雑を避ける為に、早朝の列車で向かおうと前日から気合を入れておりましたが、ミュンヘン中央駅に到着した際に、アクシデントに見舞われました。
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なんと、自分自身が乗りたいと思っていた列車、その1本後の組み合わせも全て運休という表示がなされていたのでした。どうやら、ミュンヘン→ニュルンベルク→ヴュルツブルク→フランクフルトのルートが組めなさそうな様子でした。超特急列車ICEも、何やらそのルートでは走行しておらず、アウクスブルク、ウルム、シュトゥットガルトを経由するルートのみが表示されていました。前日の夜の段階では全く問題なかったですし、事故だの何かの工事やトラブルなどの情報はなく、意味が分からないまま、最初の駅でいきなり立往生を食らったのでした。
このままデュッセルドルフまで鈍行列車で行くには、さらにミュンヘン中央駅にて1時間半以上待って、さらに乗り継ぎ時間のかなり悪い列車の組み合わせを利用しなければならない状態になってしまったのでした。
待ち時間で列車の撮影をしていたり、経路検索をして遊んでいると、何と30分後に出発するICEの割引運賃が表示されました。僕がドイツに移住したての頃まではそうでもなかったのですが、近年予約率の少ない特急列車は、嬉しいことに当日購入チケットでも割引が適用されることがあります。ICEやICにも色々と系統があり、同じ「特急列車」で目的地を選んでも、経路であったり、途中の停車駅の数が違ったりしますし、停車駅が多い、遠回りをして所要時間が長くなる系統のものが安くなっている傾向があります。
ミュンヘン中央駅から乗り換えなしで行ける列車のチケットは110ユーロ、途中フランクフルト空港駅で乗り換え、ライン川沿いを走るルート(遠回りルート)を利用するもので70ユーロでした。夕方には用事のためどうしても着きたかったのと、ミュンヘン中央駅の時点で色々と嫌な予感がしたので、ICEチケットの安い方(70ユーロのもの)を購入しました。
フランクフルト空港駅に到着前に「あなたの乗継は間に合いません」とアプリで表示されたので、車掌さんに確認すると「後でアナウンスしますね」と言われました。アナウンスを聞いていると「ICEマインツ、コブレンツ方面の列車はもう既に出発済みなので、乗継は不可能です」とのことでした。こういった場合は、自分自身で目的地までの別の列車を探さなければならないか、乗換駅で別の列車の利用許可(駅員スタンプ付き証明書類)をもらわなければなりません。アプリ上で「あなたへの代案」というものが表示されなかったので、車掌さんに確認したところ「あなたの行先はデュッセルドルフでしょ?このまま乗ってなさい」と言われ、フランクフルト空港駅で降りず、そのまま乗車しました。
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なんとそのまま乗車していた列車は、フランクフルト空港駅を出た後は、ICE専用の高速線を走る系統でした。デュッセルドルフ中央駅には、僕が本来乗るはずだった列車よりも1時間早く到着してしまったのでした(笑)予定には間に合うどころか、ホテルにもチェックイン出来ないような早過ぎる時間に到着しました。
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復路は、特に急ぐ予定もなく、のんびり鉄道旅を楽しもうと思っておりました。往路のようにICEに乗ってしまうことはないようにと心に決めました(笑)途中寄りたい街・場所があったので、以前の旅行の際とは違ったルートでミュンヘンを目指しました。
デュッセルドルフ中央駅始発のカッセル行きの列車に乗り、終点のカッセルを目指しました。3時間半程度のちょっとした長旅です。その後カッセルから乗り換えというスケジュールだったのですが、途中駅で扉が閉まらないというアクシデントに見舞われ、列車は大幅遅延を引き起こしました。カッセルから先の乗り換え列車はただでさえ本数はそんなに多くないのに、2本も逃してしまったようでした。その時点で、行きたいなと思っていた場所へは時間内に行けないことが発覚しました。同じような方角には向かいますが、急遽予定変更をすることにしました。
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ようやくカッセル駅のホームへとやって来た列車は、明らかにホームで待っている人数に対して合っていない、短く座席数の少ない車両でした。金曜日の午後ということで、旅行に出掛ける格好の人たちがかなり多かったですし、自転車を乗せたそうな人もたくさん見受けられました。ベビーカーや、車いす、歩行器の利用者に自転車まで乗せると、かなり混雑しますし、乗り降りの際にも時間を要します。非常に混雑して辛い車内でしたが、予定を変更したのでその列車にはそう長くは乗ることはなく、ローカル線に乗り換えました。
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ローカル線は、まるで路線バスのような運行スタイルで、途中の一部の駅では「降りたい方はボタンを押してください」と珍しいアナウンスが流れました。本来は各駅停車の路線ですが、ホーム上に誰もおらず、列車から降りたい人もいない駅は通過していました。2両編成の列車ではありましたが、利用者も少なく、のどかな田舎風景をのんびりと楽しむことが出来ました。
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ローカル線列車の終着駅・エアフルト中央駅に到着しました。途中予定を変更して、エアフルトにやって来たわけですが、エアフルトでの「ミッション」はこちらです。
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以前の旅でも訪れたことがあるのですが、ラーメン屋さんにやって参りました。今回の旅で、日本人街でラーメン屋もたくさんあるデュッセルドルフで行きそびれてしまったので、どうしても帰りにラーメンを食べたいと思ったのでした。
実は、このラーメン屋さんはイエナにもお店があります。本当は今回の旅でイエナのお店に寄ろうと考えていたのですが、列車のスケジュールの都合上、イエナに着く頃にはラーメン屋さんが閉まってしまっている時間になるようだったので、急遽営業時間に間に合いそうなエアフルトに行先を変えたのでした。
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エアフルトでラーメンと少々観光を楽しみ、さぁミュンヘンに向けて帰ろうとしましたが!なんと、また列車の乗継状況がおかしなことになっており、ニュルンベルク中央駅で足止めを食らうようなスケジュールが表示されました。
ニュルンベルク中央駅周辺でホテルを取るか、はたまた以前のような野宿状態になるのか…。もしくはどうせ帰れないし、エアフルトで宿泊しようか…など色々と考えました。
考え抜いた末、エアフルト中央駅からミュンヘン中央駅までICEを利用することにしました。往路同様、当日購入でも割引チケットがあったので、ホテル代よりも安い50ユーロ程度で購入しました。
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今回は、何だかんだであまり鈍行列車を利用せず、長距離移動はICEを利用してしまったので、予算的には「格安旅」ではありませんでしたが、久々のドイツ国内鉄道旅を楽しめました。
利用期間はまだまだありますので、また別の機会に「鈍行列車縛り旅」を楽しんでみることにします。