【D】ドイツの便利な定期券

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ドイツに戻って以来、しばらくは外出自粛生活をしておりましたが、ここのところ疫病の勢いが緩やかになり、規制が緩和されつつあります。外出の機会も増えて来たところで、公共交通機関の定期券を購入しました。今回は、Ticket2000について書きます。

まずドイツの定期券について特徴を紹介します。ドイツで利用可能な公共交通機関は、列車、バス、地下鉄、トラムがあります。ハンブルクのようにフェリー、ヴッパータールのようにモノレールが利用出来る街もあります。

基本的には「どの路線のどの駅まで」という路線や区間の縛りがなく、自分自身が指定したエリア内の公共交通機関を自由に利用することが可能です。ドイツ全体・各交通組合でこのシステムが採用されております。

例えば、僕が現在住んでいるクレーフェルトという街の中央駅から、デュッセルドルフ中央駅に向かう方法は、列車、地下鉄、バスがあります。また、定期券が「エリア制」で有効なので、デュッセルドルフ市内も自由に移動が可能となります。普段の通勤や通学などの決まった場所に行く場合と、その途中区間のみ有効なものではなく、「指定エリア内」で自由に公共交通機関を利用出来るのは、非常に便利です。僕は個人的に、日本からやって来たばかりの頃、非常に感動したことを覚えております。

僕は以前東京に住んでいたことがあり、その当時は池袋から渋谷までのJR定期券を持っておりました。途中の新宿で用事をする際は途中下車可能でしたが、例えば沿線を少しでも逸れたエリアに行く際は、別途切符を買わなければなりませんでした。ドイツのイメージで当てはめるならば、JR沿線以外の周辺区域も含め、地下鉄、バスでも移動可能となるといったところでしょうか。

僕が住んでいる街のエリアは、Verkehrsverbund Rhein Ruhr(VRR)という、日本語に訳すならば「ラインルール交通組合」に所属しています。デュッセルドルフ、デュイスブルク、ドルトムント、エッセンなどの大都市が代表的です。VRRにはTicket1000とTicket2000という名称の定期券が販売されています。2つの定期券の特徴は下記の通りです。

☆☆☆Ticket1000とは☆☆☆

  • 本人限定(利用時身分証明書必要)
  • Ticket2000に比べると値段が少し安め
  • 平日19時以降及び週末・祝日に、6歳~14歳までの子供3人まで同乗可能
  • 利用可能エリアは、定期券購入時指定したエリア内のみ有効

☆☆☆Ticket2000とは☆☆☆

  • 貸し借り可能/本人限定かを選択可能
  • 自転車持ち込み可能
  • 平日19時以降及び週末・祝日に、大人1人と、6歳~14歳までの子供3人まで同乗可能
  • 平日19時以降及び週末・祝日に、VRRエリア乗り放題

参照URL:https://www.vrr.de/de/tickets-tarife/tarifgebiete-regionen-preisstufen/

Ticket2000は、平日の19時以降、週末と祝日は終日VRR所属エリア全てが乗り放題になるという大きな特典があります。Ticket1000とTicket2000は値段が違いますが、同エリア1ヵ月当たりの価格差は約10ユーロ程度です。普段定期券で利用しているエリア外への週末旅行を行った場合、金額的にはすぐに元が取れてしまいます。

面白いことに、Ticket2000の有効範囲は、隣国オランダの一部地域も含まれます。

例えば、Venlo(フェンロ) 、Arnhem(アーネム)はドイツから直通列車があり、Nijmegen(ネイメーヘン)へは、バスで向かうことが可能です。Ticket2000を持っていると、切符の追加購入なしで利用出来ます。

注意すべき点は、定期券の利用開始日についてです。Ticket1000及びTicket2000は、基本的には「その月でのみ」有効です。購入日から1か月間有効、というわけではないのでご注意ください。VRRのウェブサイトからオンライン購入で、30Tageチケットというオプションから購入すると、実際に利用を開始したい日から30日間有効となるので、月の途中から購入する場合でも日数が無駄になりません。(僕は月の途中で駅の券売所で購入、オンライン購入のメリットを後から知り、もったいないことをしてしまいました!)

※オンライン購入の場合は、購入者専用のチケットとなり他人に貸すことは出来ません。

ここのところ天気が悪い日が続いておりますが、せっかく定期券を購入したので、自由時間は色々なところへ出掛けて見ます。

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