【U】戦争の始まり⁈

今朝夜勤の仕事を終えてニュースを確認したところ、非常にショックなニュースが流れていました。今回はロシアのウクライナ侵攻について書きます。

ウクライナ情勢については、かねてより緊張状態が続いていましたが、ロシア軍が本日早朝、一気にウクライナを攻め始めました。SNS発信で、現地の凄惨な様子がリアルタイムでどんどん更新されて行きました。

何故このタイミングなのか、という点について専門家は次のように分析しています。ウクライナではこの時期、大地が凍土となり、川や沼地が固まり、戦車や装甲車両等で攻めやすくなること、ロシアの天然資源に頼っている国々が多く、この冬の最も寒い時期にロシアにガスの供給を止められては困るだろうということで、容易に手出しさせないようにという計算に基づいている、とのことです。また、北京冬季オリンピック開催中を一応避けた、との見方も紹介されていました。

僕が現在暮らしているドイツでは、ロシアへの天然ガスや原油の依存度は高く、2020年のデータでは、天然ガス輸入量の実に55%、原油は約34%がロシアからだったようです。また、ドイツでの家庭用暖房器具の約半数は天然ガスを利用しているため、ロシアの逆鱗に触れて供給が止められようものなら、国民生活に甚大な被害が出てしまいます。

しかしながら既にドイツでは、環境政策の影響もあり、電気料金も昨年末より大幅に値上げされております。僕自身も先日、かなり高額な請求書が届いて驚いたところです。身近な場所でもSNS上でも、電気代やガス代の急激な値上げに悲鳴の声が多く確認出来ました。ロシアとの関係が悪化し、天然資源を担保にされてしまえば、それに更なる追い討ちという結果になりかねません。国としてのドイツのロシアに対する姿勢は、まるで天然ガスや原油などの資源獲得のために媚びたような姿勢であるとの批判がありますが、本日夕方、ショルツ首相によるロシア・プーチン大統領への強烈な非難声明が発表されました。

「プーチン、彼1人だけに全ての責任がある!この戦争は、プーチンの戦争です!」と。

ところでドイツ語によるニュース動画を見ていて、興味深いものを見つけました。Tagesschauのショート動画にて「ロシアのウクライナへの行為は戦争なのか」ということが紹介されていました。

ドイツ語のニュースでは「戦争という言葉は用いず、武力闘争と報じられる」のが一般的とのことです。

der Krieg: 戦争

bewaffneter Konflikt: 武力闘争

この2つの言葉の定義の違いとして、国際人道法(Humanitäres Völkerrecht)の範囲内であるかどうかが挙げられます。これは、軍人であったり、武装した者同士でしか戦闘は行われない、子供は守られなければならない、などという、戦いの中にも最低限守られるべき人道的なルールが一応はあるものとされています。

では実際の様子はどうか。

これまでのところ、ロシア軍はウクライナの軍用設備や軍人だけを狙いうちせず、普通に民間人が生活している場所への攻撃が多数確認されています。

また、ショルツ首相の言葉にもはっきりとKriegという単語が複数使われています。とある別のニュース番組では、キャスターの男性が「プーチンは、今日2022年2月24日、ロシア大統領とはまた別に戦争犯罪者としての名前を歴史に刻むことになった」と紹介していました。

ロシア側からは、「ウクライナによる大虐殺から自国民を守るため」であるとし、「外部から邪魔をしようとする者はだれであれ、歴史上で類を見ないほどの大きな結果に直面するだろう」と、核兵器の使用も示唆する構えが示されています。

今後、ルールも秩序もない、本格的な戦争が始まってしまうのでしょうか。

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