出会いは突然やって来た!ふと思い立ち、日本に飛んで参りました。今回は、偶然見つけました超格安航空券と、航空会社レヴューについて書きます。
僕は今年2024年の3月下旬に、休暇で日本に行って参りました。大学の冬セメスターの終わりから、夏セメスターが始まる前の間に一度日本を訪れようと思っており、昨年秋頃から準備をしておりました。ロシアによるウクライナ侵攻以降、物価高の影響で航空券代金は軒並み高値です。なので、航空券代金を節約すべく、これまで貯めたマイレージポイントなどを活用し、相当マニアックな旅程を組みました。せっかくの長い休暇だったので、日本だけでなく台湾やマレーシアにも訪れて充実した旅を楽しみました。航空券代金は、日本への単純往復の値段で1000ユーロはどうしても超えそうなのが相場だった当時、色々と周遊して1500ユーロ程度で費用を抑えることが出来たので満足していました。そして、次に用事がある来年2025年までは、もう日本には行くことはないだろうと思っていました。
しかし、先日友人が日本に行きたいと言っていた際に何となく一緒に航空券を探していたら、衝撃的な値段の航空券を見つけてしまったのでした。僕が何も考えずに申請していた休暇の日程にも丁度合致し、運命的なものを感じてしまったのでした。友人は、格安航空券を見つけてから休暇を申請するとのことだったので、もしかしたら一緒に日本に行けるかも?と思い、友人に「このチケットどう?」と聞くと、「凄く安いけど!いや、この航空会社何となく利用したくない!」と言われてしまったのでした。その航空会社とは、中国国際航空(CA)です。
中国国際航空(CA)と言えば、僕はこれまで利用したことがなかった航空会社でした。そもそも利用する機会がなかっただけだったのですが、以前旅行代理店勤務をしていた頃、正直あまり良い噂を聞かない航空会社で、正直あまり積極的には利用したいと思える会社ではありませんでした。実際に搭乗したことがあるという当時のお客さんや、知人・友人たちの間での評判も散々なものでした。しかし、日本への航空券代金が1000ユーロを超えるのが当たり前になってしまったこの物価高な中、往復航空券で、預け荷物も2つまで無料という条件で500ユーロを切っていたのは本当に魅力的です!こんな値段は疫病流行前の、旅行業界が活発だった頃にもあっただろうかと言うような破格値です。日本にも行きたかったですし、これは実際に乗ってみるチャンス!と思ったのです。
中国国際航空(CA)の航空券のセール対象路線は、東京(成田、羽田)、名古屋、関西、福岡便となっていたようでした。僕の希望の日程では、東京や関西便は格安の枠を見つけることが出来ませんでしたが、名古屋便のみ見つけることが出来ました。そしてさらに、しばらく価格が更新されず、安い値段が割と長い間表示されていました。結局友人は考えた末日本行き自体を諦めてしまったのですが、その代わりに?僕がせっかく見つけた名古屋行きの格安航空券を買い、日本に行くことにしたのでした。
中国国際航空(CA)について、僕が聞いていた良くない噂は次の通りです。
- 飛行機の機材が古い
- パイロットの技術面が怪しい
- 客室乗務員のサーヴィスが良くない
- 機内食がとてつもなくまずい
- 預け荷物が遅延・紛失が多い
- 客層(主に中国人団体旅行客)が悪い
このように、割ととんでもないことが言われていました。そして、インターネットで色々と口コミ情報を検索してみますと、日本人の方々から「二度と乗りません!」という言葉と、散々な悪口が書かれています。航空券代金がとにかく安いので、いわゆる「安かろう悪かろう」になりそうな雰囲気でしたが、百聞は一見に如かず!ということで、好奇心旺盛な僕は、旅行日が近づくにつれ、楽しみになって来たのでした。これらの噂が本当かどうかを身をもって体験して参ります。
↓旅行の動画は、僕のYoutubeチャンネルにて紹介しております。よろしければ動画も併せてご覧ください。
結論、事前に色々と聞いていた「悪い噂」は、幸運なことにどれも当てはまりませんでした。使用機材は比較的新しいもので、エコノミークラスの座席でも比較的ゆったり出来ました。身体が大きなヨーロッパ人に明らかに合っていない座席幅の座席を提供している欧州系の航空会社と比較すると格段に良かったです。
中国国際航空の格安航空券は、公式ウェブサイトから事前に座席指定をすることが出来ます。僕の場合は、行きは何故かミュンヘン発上海行きの1本分しか表示されず、またマイレージ番号を入力することが出来なかったので、結局「オンラインチェックイン」を完了させることが出来ず、空港係員がいるカウンターにてチェックイン頂きました。オンラインチェックインが結局出来なかったものの、長距離フライト分の希望の座席は取り敢えず確保出来ていたし、事前に座席の状況などを見てみるのは良いかもしれません。帰りに関しては、自身の携帯電話からオンラインチェックインではなく空港のチェックイン機を使ってチェックインし、名古屋→北京、北京→ミュンヘンの2便分希望の座席を確保しました。チェックインカウンターは、出発便の数時間前から並んでいらっしゃる方々も結構いるので、先にチェックインマシーンでササッと座席を選んでチェックインし、預け荷物を預けるだけという状態にしておくと良いかもしれません。
今回ヨーロッパから日本に行くに当たり、ロシア上空を飛べたことが素晴らしかったです。目下、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、ロシア上空を避けて飛行する航空会社が多い状況です。ヨーロッパとアジアの国々を結ぶ便の飛行時間が従来よりも長くなっており、身体への負担が大きいです。僕が今回搭乗した中国国際航空(CA)に限らず、中国系の航空会社であれば、ロシア上空を問題なく通過出来るので、飛行時間そのものは格段に短いのです。直行便と比べると、中国国内での乗換、接続時間が余分には掛かりますが、地上で一旦息抜き休憩が出来ることや、今回の航空券の価格面でもそうですが、メリットは十分大きいと感じられました。
また、機内食が美味しくないということを事前に聞いてしまった際はショックだったのですが、実際に提供されたものは、非常に美味しいものもありました。(動画内にて具体的に紹介)かつて中国国際航空(CA)を利用したことがあり、機内食を酷評していた友人に写真を見せると「私の時はこんな良いものじゃなかった!これは確かに美味しそう!」と言っていました。サーヴィスをしてくださった客室乗務員さんのご対応も非常に良かったです。
驚くべきことに、ミュンヘン空港から上海空港に向かう便にはかなり多くの日本人が搭乗していました。ツアーガイドと思われる引率の方とその団体、個人の方々も割と多く見受けられました。日本語での会話がところどころ聞こえましたが、ネガティヴな意見は聞こえてくることはなく、概ねフライトに関して好印象をお持ちの方々が多かったように思われます。
預け荷物の検査に関して、中国での乗継ぐ全顧客に誓約書のようなものを求められます。日本からドイツに戻って来る際に、どうやら僕のスーツケースは一度開けられた形跡があったのですが、中身は無事でした。
とこのように、僕の「初・中国国際航空(CA)利用旅」は、全体的に非常に満足の行く旅となったのでした。
ところで、今回僕が利用致しました中国国際航空(CA)の格安航空券のブッキングクラスはTクラスで、スターアライアンス系のマイレージ会員の方々であれば、ほとんどの会社でマイレージポイント及びステータスポイントの積算が可能です。
僕が現在保有しているエーゲ航空(A3)のマイレージ会員であれば、中国国際航空(CA)Tクラスの積算率は50%です。
僕にとって嬉しいことに、今回の旅行で必要ポイント数が満たされ、スターアライアンスゴールド会員資格の有効期限が延長されました。
スターアライアンスゴールド会員資格のお陰で、ラウンジを利用することが出来たこと、預け荷物も比較的早く受け取ることが出来ました。スターアライアンスゴールド会員の恩恵は、ヨーロッパ内の短い旅行ではあまり感じ辛いですが、今回の旅行ではかなり威力を発揮してくれました。これまで地道にマイル修行・ステータス修行をやっていて良かった!と思えたのでした。
中国系の航空会社に対して、「何となく」良くないイメージ、苦手意識をお持ちの方々が僕の周囲には多いようです。僕自身も、あまりにも周囲の評判が良くなかったため「何となく」敬遠していた部分がありましたが、今回の旅行を通じて「食わず嫌い」ならぬ「乗らず嫌い」は勿体無いなと実感致しました。実際に搭乗してみたら案外良く、今後も是非また利用したいなと思ったのでした。
ご興味のある方は、是非お試しください。