ミュンヘン及びその近郊では、「20年ぶりの大雪」だと言われる程の悪天候に見舞われ、公共交通機関の運行に甚大な影響が出ています。ニュース記事での1文ですが、ドイツ語だとこのように書き表されるようです。
Schneemengen wie zuletzt vor 20 Jahren haben für Chaos gesorgt.
まさにこの状況は「Chaos(カオス)」としか言い表しようがありません。そんなカオスな世界の中で、各所では様々な措置が取られています。今回は、大学の「ハイブリット授業」について書きます。
僕は現在、2ヵ所の異なる事業所にて夜勤の仕事をしております。先日の大雪の影響により、現在もまだ通勤に大きな影響が出ています。楽しみにしていた旅行がキャンセルとなった翌日から、仕事をしなければならなかったのですが、自宅から職場に向かうだけで一苦労です。
以前別の記事にて紹介致しました通り、僕が現在勤めている職場の2ヵ所の特徴は次の通りです。
- 営業所A(仮名):公共交通機関でのアクセス良好、人間関係良好(10年以上の勤続者多数)、仕事内容はシンプル
- 営業所B(仮名):公共交通機関でのアクセス微妙、人間関係険悪、仕事内容は複雑、意味不明で余分な業務多め
上記に付け加えなのですが、営業所A(仮名)は、大学と距離が比較的近くて夜勤明けの通学がとても便利です。営業所B(仮名)は、大学とは距離があるものの、便利なバス路線があるお陰で、夜勤明けの通学にストレスを感じることはありません。
公共交通機関のダイヤの乱れやら、不通区間の影響で、自宅から出勤するのに苦労するだけで、夜勤明けに大学に向かうのはどちらになったとしても特段問題がないのが僕にとって大きな救いです。
実は昨日、大学に向かおうとしているときにメールを確認したら、教授がミュンヘン郊外在住のようで、ミュンヘンに出て来れないという理由で休講となったのでした。夜勤で非常に疲れたので、休講になってくれてありがたかったような気がしましたが、帰り道に割と苦労しながら帰宅しました。
雪害が出てから4日目ですが、路線によっては回復したところもあるものの、いまだに公共交通機関には大きな影響が出ている状況です。果たして、そんな状況の中今日は一体どうなるのか?と気になり、夜勤中にポータルや大学メールを確認していましたが、特に連絡がなさそうだったので、夜勤後普通に大学に向かいました。
まず、1限の授業は普通に行われていましたが、圧倒的に講義に参加している生徒数は少なかったです。先生は「今日はこんな悪天候の中頑張って来てくださった生徒たちのために、テストに関連する重要なお話をします!今日の講義の内容も、特に重要なところですからね?!しっかり聞いておいてください!」と言って講義を開始されました。これは僕が日本で大学生をしていた頃もそうでしたが、大講義室で行われるような講義ではしばしば、参加人数が極端に少ない時に参加すると「ボーナス」とも言えそうなちょっとした良いことがあったりするものです。僕にとって、テストがとにかく不安だらけで仕方がないのですが、真面目に講義には参加しているところを少しでも評価してもらえたり、ちゃんと来て良かった!と思えるように、参加していない生徒と差を設けて貰えるのはラッキーです。ただ、今日の場合は、本当は講義に来たかったのに!と思った生徒たちもかなりいたことでしょうから、気持ちとしてはやや複雑な感じでした。
僕は今日は2限はない日なので、図書館内でオンラインドイツ語コースの宿題をしながら過ごしました。図書館にも人がかなり少なく、僕としては、個人的に大好きな座席が確保出来、さらにとても快適な感じで過ごせ、大満足でした。
3限の時間になり、講義室に向かうと、何やら講義室内に大きな機材を運ぶ方がいました。そして、まるで動画のライヴ配信が行われるかのようなセッティングがなされました。
先生は「予告していました通り、今日はハイブリット授業を行います!皆さんの他、オンラインで参加する生徒たちがいますね!」とおっしゃいました。「ハイブリット」と名の通り、この講義は大学の講義室で直接聞くことも出来るし、オンラインアプリ「Zoom」からも参加可能なようでした。あれ、僕にはそんなお知らせ来ていなかったような…と思っていたら、何と僕が完全に見落としていたポータル上の機能があったようで、そこでお知らせがなされていたのでした(爆)もしハイブリットではなく、オンラインのみという状況だとしたら、完全に見落としてしまうところでした。
教授とその助手が、動画の配信を行うためのカメラや、パソコンの設定をするのにかなり時間を要し、講義開始時間になっても講義は開始されませんでした。教室内で映し出されたスクリーンを見ると、どうやら30人程の生徒が今日はオンラインで参加するんだなということが分かりましたが、彼らの扱いは散々なものでした。
僕は教室で講義を聞いていたので、全くテクニカルな問題はなかったのですが、オンライン講義に参加していた生徒たちは、音がところどころ聞こえなかったり、資料の文字が見えなかったり、正しく資料が画面に出てこないこともあったようです。挙句の果てには、オンラインの講義が途切れて強制終了、オンラインでの参加生徒たちは、いきなり講義から追い出され、ログインし直す必要があったりしたのでした。
僕の隣の席に座った生徒が、持っていたノートパソコンからオンライン講義にアクセスして、様子を見せてくれました。ハッキリ言って「酷い状況」でした。オンラインでの参加の生徒たちから、チャットメッセージで苦情が入ったり、ノートパソコンで様子見をしていた生徒から教授に指摘がなされましたが、その度に講義が止まり「今こうしてみたらどんな感じ?」と、手探り状態で障害が取り除かれたり取り除かれなかったりしました。
正直、僕はたまたま大学の講義室に来れる状況でラッキーでした。先生の声は直接聞けるし、資料も講義室内で大画面表示されるものが見れました。そして、オンライン授業が行われる様子の「舞台裏」も見ることが出来て新鮮でした。一方、オンラインでのみ参加をした生徒たちからは、様子が一切分からない分、不安なところや不満な部分が大いにあったであろうと想像出来ました。
疫病大流行時にはオンライン授業が行われることがあったので、教授からすると「久しぶり」だったようなのですが、あまりにもグダグダな状況だったので驚きでした。僕自身、大学のポータルも使いこなせていなかったり、技術面で色々と大いに問題があるのですが、僕が現在お世話になっている先生方も、どうも見たところテクニック面で鈍臭そうな面々が揃っている気がします(爆)
というわけで僕は今後は、「ハイブリット講義」で参加はどちらでも良いという状況であれば、必ず講義室で生の講義に参加しようと思ったのでした(爆)
今回の大雪の影響も、いつになったら完全に解消されるやら。実はドイツの冬で最も寒い時期は、まだまだ「これから」なのです。自分自身の健康面、体調にも気を付けながら、引き続きしっかりと頑張って大学生活を楽しんでいきます。