【Z】規制緩和中のドイツ帰省

Leben

世界中で流行中の疫病の影響で、キプロスは事実上の鎖国をしておりましたが、2021年6月!ついに一般旅客向けに空港がオープンとなりました。今回は、規制緩和中のドイツ帰省について書きます。

僕はドイツに住所を残した「在住者状態」のまま、キプロスに移住致しました。「ドイツ在住者のまま」というのは、僕がドイツ在住時に獲得した「いわゆる永住権」を失効させないようにするための対策です。ドイツに住所を残しておいたり、最低でも半年に1度はドイツに行くようにしているのです。

ドイツの「いわゆる永住権」こと、Niederlassungserlaubnis(ニーダーラッスンクスエアラウプニス)は、ドイツを半年以上離れてしまいますと失効してしまいます。特別な事情等は除かれますし、1日でも経過すると直ちに失効、国外退去!という性質ではないものの、キプロス生活開始後も、半年に1度は最低でもドイツに戻るという生活をすることを決めておりました。せっかく苦労して取得した権利なので、維持する方向です。一度取得したら無条件で永久的に有効ではないので、「いわゆる永住権」と表現しております。

ドイツの「Aufenthaltsgesetz(滞在法)」という法律に、Niederlassungserlaubnisについての条件が定められてあります。僕が最低でも半年に1度はドイツに行くようにしている根拠はそこにあります。

Das Aufenthaltsgesetz Paragraph 9 Absatz 4 Satz 2

§ 9 Niederlassungserlaubnis

(4) Auf die für die Erteilung einer Niederlassungserlaubnis erforderlichen Zeiten des Besitzes einer Aufenthaltserlaubnis werden folgende Zeiten angerechnet:
1. die Zeit des früheren Besitzes einer Aufenthaltserlaubnis oder Niederlassungserlaubnis, wenn der Ausländer zum Zeitpunkt seiner Ausreise im Besitz einer Niederlassungserlaubnis war, abzüglich der Zeit der dazwischen liegenden Aufenthalte außerhalb des Bundesgebiets, die zum Erlöschen der Niederlassungserlaubnis führten; angerechnet werden höchstens vier Jahre,
2. höchstens sechs Monate für jeden Aufenthalt außerhalb des Bundesgebiets, der nicht zum Erlöschen der Aufenthaltserlaubnis führte,
3. die Zeit eines rechtmäßigen Aufenthalts zum Zweck des Studiums oder der Berufsausbildung im Bundesgebiet zur Hälfte.

世界的に大流行の疫病の影響で、国境は閉鎖、自由に移動が出来なくなりどうなることやらと思われましたが、どうにかなりそうでした。用事で割と頻繁にドイツに行っていましたし、最後に渡航した日からは半年以内にドイツに飛ぶことが出来ました。

さて、今回のドイツ行きについてですが、キプロスのメイン空港であるラルナカ空港(LCA)から、ブルガリア航空(FB)を利用致しました。ドイツへの直行便はあまり多くなく割高、さらにスケジュールが合わず、経由便を選ぶ必要がありました。
キプロスは目下シェンゲン協定加盟国ではないので、旅行する度に国境審査があります。「ドイツにいたことを証明する」には、ドイツの入国ないし出国スタンプを貰うのが簡単な方法です。シェンゲン協定加盟国のスタンプをドイツ以外の国で貰ってしまったら、ドイツに滞在していた証明がやや面倒になると思い、シェンゲン協定加盟国以外の経由地を探しました。色々と探してみたところ、ブルガリア航空という選択肢が浮上しました。シェンゲン協定に加盟していない経由地、ブルガリア・ソフィア空港(SOF)は、まだ行ったこともなく興味がありましたし、航空券代金もかなり安かったのが決め手でした。とはいえ、疫病流行状況は日々変わるのが不安だったので、休暇予定の大体1週間前程度に航空券を購入致しました。
キプロス政府が発表している疫病流行リスク国リストは、日々変化していました。しかし、渡航に制限がない「疫病低リスク国」を表す「カテゴリーA」の国は概ね安定していました。ブルガリアは、当時数少ないカテゴリーAの国でした。ずっと変わらずカテゴリーAのままだと安心していたところ、旅行の3日前という状況になっていきなり「カテゴリーB(中リスク)」に変更される旨が発表されてしまいました。
旅行当日、一応は飛行機には搭乗出来ましたが、ブルガリア到着時にエライ目に遭いました。
僕がキプロスでのVISAのカードを持っていないことを理由に、入国拒否されてしまいました。さらに「接続便があるので、空港からは出ないように!」と言われ、意味が分からないまま密室に閉じ込められてしまったのです!
キプロスのVISAは、カードの有効期限が短い上に、カード発行まで時間が掛かり過ぎます。外国人として生活しているわけなので、VISAは大事な身分証です。そして、他国への旅行の際に色々と面倒なことが起こります。キプロスでの生活に於いて最もストレスだったのはその点でした。会社の人事担当者からの説明では、「昨今の疫病の影響で遅延している」とのことでしたが、僕がキプロスに移住した年(2019年)は、疫病は流行していなかったけれども、かなり遅かったです。つまり、疫病の影響はあまり関係なく時間が掛かるのですが、今年は役所の仕事が遅いことを正当化する材料が出来てしまった状態です。
ドイツのVISAのカードはどんなに遅くとも1ヵ月以内には手元に届くのに、キプロスでは半年以上掛かるのは普通なようです。キプロスに合法的に滞在しているという証明するカードが手元にないことで、酷い目に遭ってしまいました。僕はこのソフィア空港で体験した出来事を「ブルガリア事件」と名付けました。
色々とありましたが、その後久々のドイツに到着出来、一安心でした。パスポート上にはドイツの入国スタンプも押して貰えましたし、どうにか「6ヵ月ルール」を守れました。
今回の旅は、最初からスムーズではありませんでしたが、その分思い出深い旅、ある意味で良い思い出になりました。

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