【D】語学学習のモチヴェーション

ミュンヘンでの語学学校生活は、今日から4週目に突入致しました。今回は、僕のドイツ語学習のモチヴェーションについて書きます。

僕が現在お世話になっているクラスには、17名の生徒が在籍しています。先生曰く、このレヴェルのクラス(Stufe5/C1-1)は「本来ならば1クラス30名弱くらいいるはず」らしいのですが、疫病の影響で少人数だとのことです。僕からすると、1クラスに15名以上いる…これで少人数⁈と思いましたし、ここ最近遅刻や欠席の生徒がちらほら見受けられるようにはなりましたが、出席率が比較的良い状態で、これまで経験した語学学校生活の中で初めてのことです。正直、今以上の人数がいるのはしんどそうと思うので、疫病のお陰である意味ちょうど良い人数で良かったのかもしれません。

クラスではあまり横の繋がりがない感じで、人間関係は非常にドライです。先生が「よく生徒たちの間で情報交換が出来るようにクラスワッツアップグループが出来るけど、あなたたちにはある?」と聞くと、全員が「そういうのはやりたくない」と一致しました。誰かが休んだ際に先生が「(彼/彼女と)連絡が取れる人?」と聞くと全員が「連絡先を知らない」と言いました。クラスのポータルサイトがありますが、先生が宿題プリントや予習復習用の先生推奨ウェブサイトリンクを投稿するだけで、生徒は誰も利用していませんし、交流は一切ないのです。そう、このクラスでは休んだらその人の責任、誰も情報を教えてくれる人はいません。僕は一応、先日のイヴェントを機に1人だけ連絡先を知っている人はいますが、頼れる人はいないし、自分がしっかり授業に参加しないといけない!と気合を入れております。

クラス内で数名、現在の職業であったり勉強している分野が授業内で知れ渡った人がいますが、それ以外はお互いが何者なのかはあまり知られていません。語学学校でよくある典型的な「授業最初の日にある自己紹介」がなかったもので。しかし、一緒にいる期間が長くなるにつれて色々と分かってくるものです。

先生は基本的には、生徒との間での会話は必ずSieを使い、プライヴェートの話はほぼせず、生徒にももちろん聞きません。かなり心理的距離を感じますが、淡々と授業をこなしてくださっている、単純に良い先生という印象です。クラスには基本的に満足していますが、時々カオスな状態になることもあります。少し気になるのは、あまりにも遅刻が多いわ宿題はしないわ、先生に色々と口答えをするわという生徒がいることです。

授業内でテストが週に2回行われるのですが、テスト日は前日までには予告されます。テストは大体授業開始から30分以内には始まり、そして終わります。いつからか、テストが終わるちょうど頃合いを見計らったように現れるようになりました。今日も、作文の小テストがあったのですが、見事にテストが終了した瞬間くらいに教室に現れました。一応この語学学校では「落第はない」ですし、他人様のことではありますが、モチヴェーションが高い人ばかりの良いムードのクラスだと思っていたので、そういう生徒が1人でもいると気になってしまったのです。

授業では基本的に先生は「はい、この問題が分かる人!」という感じで、生徒に自主的に答えさせるパターンが多く、ほとんど先生から誰かを当てることがありません。が、その生徒が珍しく先生から当てられた際に「宿題やっていないし、答えたくないし、やる気がありません!」と答えました。

僕にとっては衝撃的な回答でしたが、先生は笑顔で「人間だからそういう日もあるし、はっきり言ってくれるとこちらも助かるわ!」という感じでした。先生から聞かれていないのに、突然その生徒は、午前中に少し仕事をしていて、ちょっとでも働かないと経済面で大変…と話し始めました。すると別の社会人の生徒が同調するように「そうそう、働きながらだとしんどいし、このクラスは宿題が多い!私は今この学校に来るから労働時間を調整はしているけど、他に生活でやることもあるし無理!」と主張しました。

僕のクラスメイトたちはみんな若く見えますし、僕は恐らく最年長者かもしれません。37歳のオッサンが、フルタイム勤務で夜勤しながら宿題もほぼ毎日やって、授業には一切遅刻もせずに今のところ皆勤賞ですけど?(笑)

こんな話をされたら…と、言いそうになってしまいますが、黙っておきました。僕の素性を知っている人はクラスメイトには誰もいませんし、知ってもらわなくても良いかなと思いました。自分で好き勝手にやっていることですし、誰かから別に苦労しているだとかスゴイとか思われたい気持ちはありません。

今もし僕が両親や誰かからお金を出してもらったりして、働かなくても良い、勉強だけに集中出来る環境になったら幸せだなと思いますが、僕は「自分の力で達成したと思える自信」が欲しいのです。そして、そう余裕があるわけではない中、決して安くはない授業料を支払っていますし、絶対に無駄にはしたくないという気持ちがあります。むしろ、そういう状態になった方が自分の気持ちに甘えが出なくて頑張れそうな気がしています。

ドイツ語に関しては「もうそれだけ話せたら十分」と他人から言われることがありますが、自分の中では十分ではなく、もっと自分の能力を上げたいと思っております。ドイツの大学で勉強したいという大きな夢もありますし、そのためにまず語学試験にも合格する必要があります。

僕は残念ながら頭脳明晰なタイプではなく、理解はかなり遅い方なのですが、勉強は好きですし、好きになったものはとことん追求するタイプです。ドイツ語については、そしてドイツについては正直ここまでハマるとは!と自分でも驚くくらいのファンです。そしてそれがかなり長い間持続しています。割と飽き性な部分もあるので、こんなに「好きな気持ち」が長く続いているから、本当に好きなんだろうなと思えます。これまで人生色々なことが起こり、自分の精神状態、経済状態など、しっかり勉強に取り組める体制は正直あまり整っていなかったですが、ようやく今「自分がやりたいこと」に向かえる時機が訪れたのです。

と考えたら、ここのところずっと毎日幸せで、今後もこれまで以上にもっともっと前向きに頑張れそうな気がしています。これが僕の勉強に対するモチヴェーションに繋がっています。

ところでここ最近、僕の職場の方々に僕がドイツの大学入学を目指しているということがバレました。これまで僕がドイツ語学校に通っていることであったり、資格を取りたいだとかドイツの大学が憧れであることを、かつての同僚や上司と世間話の一環で話したことがありましたが、「まだ学生気分」だと批判されたり「また学生をやるような奴はうちの会社には不要」だとパワハラを受けたり、実際突然会社を解雇されたこともありました。会社に何か援助をして欲しいとかお願いしたわけでもなく、自分の自由時間やお金を使って勝手にやっていた完全なプライヴェートなことだったのにも関わらずです。

ドイツには、ドイツ語を母国語としない社員がドイツ語の学校に通ったり、ドイツやヨーロッパで役に立つ資格取得を支援するプログラムがあるという会社は多数存在します。僕がこれまでにお世話になった会社がたまたま「そうではなかった会社」だったのかと思いますが、あまり上司や同僚には、どんなに仲が良くなったとしても自分のプライヴェートの話はしない方が良いのかなと思い、ドイツ語学校に通っている話などは、いつからか秘密にするようにしていました。しかしひょんなことから、そして語学学校の名前でバレてしまうのでした(爆)

現在の勤務先の上司及び同僚たちからは「また勉強なんて偉いし尊敬します!大変かもしれませんが頑張って!応援しています!」と言って頂けました。これまで無駄に感じていた緊張が、一気に解けました。

これまで1人きりで頑張ろうと決めて、体力的にしんどい日も、精神的に参ってしまった日も経験しながら、孤独に一歩ずつ進んで来ました。今では身近に応援してくださる人も増えたので、どんなときもくじけずに頑張れそうな気がしています。

ところで、一時期職場が閉鎖になるかもしれないという心配がありましたが、ドイツはあまり疫病の存在を気にしなくなったのでしょうか。「罹病率が1000以上で施設閉鎖」と言われていた当初の基準は超えているのに、その気配がなく、シフトが発表されました。来月はフルシフト勤務予定です。

働けてお金が稼げるということはありがたいことです!体力的にやや心配がありますが、もうやるしかありません!

自分への約束をするならば、

  • 語学学校の授業はサボらない!
  • 宿題と予習は必ずする!
  • 「勉強しない日」は作らない!

ということです。若かった頃は、気力も体力ももっと今よりあったはずですが、残念ながらそれを活かすことは出来ませんでした。年を取ってからでも、この「ワクワク感」を持ち続けて、力の限り頑張ってみます。

☆☆☆直近7日間指数☆☆☆

  • ドイツ全体  1176,8
  • バイエルン州  1384,6

※ロベルトコッホ研究所発表情報を参照(2022年1月31日)

 

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