【D】新会社のその後と転職活動

先日別の記事にて、転職活動をしようと思うきっかけ、現在の勤務先の状況について書きましたが、少々進展がありました。今回は、新会社のその後と僕の転職活動の様子について書きます。

別の記事でも触れました通り、僕の現在の職場のオーナーが代わりました。事業が売却され、スタッフは以前の条件のまま継続雇用されたのですが、新組織になるタイミングで退職したスタッフ、 前触れもなく突如蒸発したスタッフがいたため、現場は混乱しました。僕だけでなく、残ったスタッフたちは取れるはずだった休みも返上、多くの残業時間が発生しました。新会社に代わったタイミングで色々なことが起こり大変な思いをしましたが、残ったスタッフたちにとってはこれはまさに大きなチャンスが訪れました。今まさに「給料交渉」の絶好のタイミングです。通常、各個人でこっそりと行うものですが、残った従業員は僕も含め非ドイツ人ではありませんので、ドイツ人流とは大きく異なります。「みんなで一緒に一斉に一律上げてもらおう!」という作戦です。

新会社には、「人事部(HR)」という組織があります。メールを書いても返信もそれらしいアクションもなくずっと放置されているので、メールを再度書きました。ヨーロッパで仕事をしていて学んだことは、明らかにわざと無視されていて返信が貰えず困ったときは、Cc.欄に色々な人を巻き込むと効果的です。「この件未だお返事頂けていませんが、もし他の方がご担当であればその方の連絡先を教えてください」と、あくまでも感情的にならず、その担当者本人がきちんと仕事をこなしていないということをさらりと色々な人に伝えるのです。その方の上司に当たる方をCc.に入れようものなら、驚くべき速さで返事が返ってくることもしばしばあります。上司に気に入られたいだとか、ちょっとプライドが高い感じの人だと「ちょうど連絡しようと思っていたんです!あなたのことは忘れていません!」だとか「あれ、返信したつもりでしたもう1回(←初めてのくせに再送の体で)送りますね!」などというメッセージが添えられますが、そこはご愛敬、受け流すポイントです。腹を立ててはいけません。今回の僕のメールを10日程無視した理由は「真剣に考えていたから」だそうでした。

今の僕のチームはドイツ人が誰もおらず、ドイツ人たちの間で暗黙の了解である「秘密主義」ではありません。誰がどのくらいの年数・年齢で、どのくらいの業務をこなしていて、どのくらいの給料を得ているかまでお互い把握済みで、今回の給与交渉もみんなで一斉に行っていることは、新組織の人事部長様はきっとご存知ありません。その上で「あなたたちは十分な値段をもらっており、他の拠点ではもっと安い給料で長く働いている人たちがいる」と、よく分からない本音を吐露しました。直接的に言われたわけではないものの、外国人の安い労働力と判断されている気がします。もう給料も上がらないなら辞めてやる!と言えるように、転職活動を開始しました。

転職活動をすること・していることは通常は他の人に言うべきではありませんが、僕はプレッシャーを与えるために、ある方法を取りました。それは、その人に言えばどんな内容も他の人に伝わってしまうという、おしゃべりな同僚に転職話を大っぴらに打ち明けることでした。僕の現在の夜勤のポジションは代わりがいません。現在残ってる同僚たちは、絶対にやりたくないと拒否するでしょうし、新しく人を雇うにも、時間がまだまだ掛かります。新しくスタッフが入るにしても、夜勤を喜んでやる人は少なく、人の入れ替わりは激しいです。なので、夜勤メインの僕は会社にとってきっと必要な人と思われるはず、ということで強気に出てみるのです。そして、現同僚たちからも僕が会社を去ろうとしていることに危機感を持ってもらいたいという願いがありました。今回の給料交渉は、こちらに有利な状況なので絶対に成功させたいのです。

細かくは省略しますが、事は僕の読み通りに進み、仕事終わりにマネージャーから呼び出しをされ、割と真剣に「今後について」「新しい給料体系・ボーナススキーム(仮)について」を話し合いました。そして、あと3ヵ月時間が欲しいという会社からの回答を得ました。新組織になり、まだどのスタッフがどういう人なのかが分からないので、すぐに給料は上げられないけれども、4月にはきっと…ということでした。書類でもらったわけでもない、曖昧な情報ですが、現職を続けるならば4月時点の様子を見て判断でも良いか、とも思えました。

一方、もしも今転職するととすれば…自分の市場価値はどんなものなのか、そして就けそうな仕事があるかを知る意味でも、転職活動はすることに致しました。ここのところ、インターネット上で「Arbeit München」などと調べまくっているせいで、アルゴリズムが反応して僕が開くウェブサイトのあらゆるところで求人情報が表示されるようになりました。気になった広告があったのでクリックし「簡単応募」みたいなところから応募すると、すぐに質問のメールが届きました。僕が外国人だからか、VISAの有無とドイツ語の能力証明だけ必要なようだったので、即送信致しました。

ミュンヘンに移住する前後にコンタクトがあった会社や、人材紹介業者からはやたらと「ドイツ語能力はB2レヴェル以上なら絶対に書類を出してください」と言われていたので、当時急いでGoethe Zertifikat B2の資格試験を受験致しました。結局試験合格発表前に現職の仕事が決まったわけでしたが、今現在は昨年受けた恥ずかしいスコアのtelc C1 Hochschuleの合格証書があるので、それを提出してみました。有難いことに即日書類審査通過、面接のご連絡を頂けました。

面接に進めることになり、久々の転職活動で緊張しますが、良い成果に繋がれば良いなと思っております。ドイツ語面接ですので、口述試験に参加するような感じで挑んで参ります!

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