【D】DSH3度目の受験~悲しみのDSH口述試験編~

Leben

先日は思いもよらないことが色々ありましたけれども、筆記試験には合格しておりました。なので本日、DSHの口述試験を受験して参りました。今回は受験日の様子について書きます。

DSHの口述試験は、筆記試験が合格点に達した場合に申込みが可能です。口述試験申込みのために、中間合格発表がインターネット上で行われます。今回僕は、あまりにも筆記試験の出来が悪い自覚があったので、まさか口述試験に駒を進めることが出来るとは思っていませんでした。どの中学や高校にもいそうな、試験期間中に「全然テスト勉強しなかったし、テストも全く出来なかったー!」とか言いながらも高得点をしっかり取る、実は自信満々だが表面上謙遜している風味…では決してありません。本当に出来たという自覚はありませんでしたので、筆記試験のスコアが意外にも「DSH2」で合格していて、ただただ驚きでした。今のところは判定しか分かっておらず、どの科目でどれだけの点数が取れているのかは、本日の口述試験のスコアも併せた最終結果発表・合格証明書で分かります。ある意味、結果が楽しみで仕方がありません。

前回口述試験を申込んだ際、朝一で語学学校の事務所に行って、試験時間がいきなり1番最初に当たってしまいました。今回は、僕が語学学校の窓口に向かった際には、既に行列が出来ていたので1番バッターはないだろうと安心しました。ほとんど諦めモードで前回程の緊張感はなく、理想では午前中に口述試験をサクッと終わらせて、次の受験に備えてまた図書館にでも籠ろうという算段を立てておりました。今回はなんと、午前中に口述試験の設定がなされず、全受験者午後から受けてくださいと案内を受けたのでした。せっかく語学学校に出向いているのに、ほとんどの生徒は一旦帰宅しなければならない感じになりました。そして僕の番は、とても中途半端な時間に当たってしまいました。夜勤疲れもあったので、一旦帰宅して寝ることにしました。ひと眠りして昼過ぎに口述試験、そしてちょっと時間が空いて、授業(夕方コース)に参加、そしてその後はまたちょっと時間が空いてからの夜勤…となかなかハードかつ余白の多い1日となりました。

試験の時間が近付き、指定の待機場所で待っていると、物凄く緊張していそうな受験者たちの姿が見えました。僕は今回投げやりな感じだったので、一切緊張感はなく、今回がDSHが初めてだという生徒、何度も受験していて今回こそは!と意気込む若者たちに向かって「大丈夫大丈夫!」と励ます側に徹していました。口述試験の試験官は語学学校の先生なので、ラッキーならばお互いをよく知っている先生が試験官に当たることもあります。会場に移動する際に、大好きな先生に当たったという受験者が安堵の表情を受かべ、先生も「私はあなたが大丈夫であることは知っているから!落ち着いて!ただリラックスよ!」と言いながら会場に移動されている様子を見て、微笑ましく感じました。そう、こういったムードは「内部受験生枠」ならではでしょう。

待機所で自分の名前が呼ばれるのを待っている間に、僕はひと際独特なオーラを放つ女性の姿を見かけました。この女性は…まさに…!僕が過去にDSH口述試験を受験した際に、しかも過去2回とも当たった、雰囲気が何とも怖過ぎる先生なのでした。僕が待機所に来てからしばらく、凄く優しそうな先生、実際僕もお世話になって知っている先生たちの姿しか見受けられなかったので、口述試験の試験監督はその先生たちのルーティンかと思っていました。が、しかし!僕が過去に2回当たった貫禄のある先生は、今まさにここへ来てこれから試験官としての業務開始!みたいな雰囲気に見て取れました。これはまさか、僕の試験官に当たってしまう可能性があるな、と勝手に想像して笑ってしまいました。

口述試験の課題が与えられて「過去で受けた回と比べ、一番簡単かもしれない」という印象でした。A4サイズの紙に書かれたテキストの量は決して多くなく、そして書かれてある内容が小見出し付きで3つの段落に分かれてくれていたのです。これまでは、結構長いテキストがビッシリ書かれてあり、まとめるのが大変だったので苦労しましたが、今回は簡単そうと思えました。あとは、試験官が誰に当たるか!もうむしろ3度目の正直!ということで「あの先生」に当たって欲しいと思いました。しかし僕の期待とは外れ、残念ながら今回は別の先生に当たりました。2名とも結構高齢と思われる「かなりのヴェテラン!」な雰囲気が漂う女性の先生たちでした。

口述試験の開始時は、簡単な自己紹介であったり「筆記試験はどうでしたか?」というような、ちょっとした肩慣らしのような会話が行われます。先生は「あなたは素晴らしいDSH2という成績でしたね!」とおっしゃったので、僕は「筆記試験ではDSH2の判定を頂きましたが、正直驚いています。テスト前に夜勤でしたし、体力的にも精神的にも試験にしっかり集中出来ず悔しい思いをしました。DSH2と言ってもきっとスコアギリギリだったでしょう。多分また受験し直します!僕が欲しいのはDSH3判定だけです!今後も負けません!」という感じで話しました。

試験自体は、僕がテキストを要約した後に、2名の試験官からそれぞれ1問ずつしか問われませんでした。問いも簡単な内容で、まさに僕にとって「過去で受けた中で最も簡単だった回」でした。

質問1「ドイツ人のユーモア、あなたの国のユーモアの違いは?」

質問2「私(試験官のドイツ人女性)が、あなたの国の人たちと仲良くなりたい場合に、触れてはいけないタブーのテーマはどういったものがありますか?」

質問に対しては、無難な回答が出来たかと思われます。しかし、予め「この表現を使ってみよう!」と用意していたフレーズはあまり使えず、試験後に「あぁ、あの時この言い回しを使用すれば良かった…」と後から思い出されたのでした。

僕は仕事でドイツ語を話す機会が多いので、話すことへの抵抗や緊張感はありません。しかしながら、普段の会話での使い慣れた表現であったり、僕が過去にずっと間違えて覚えてしまった悪い癖・正しくない表現がふっと出てしまうことがあります。DSH口述試験では、自分自身の言い間違いに気付いて自ら即訂正することは、試験官の印象としては良いそうです。今回は瞬時に言い間違いを訂正出来たり、どうにか形にすることは出来たかと思われます。

今回の口述試験は、僕の当初想像したものとは全く違う感じで、アッサリと終了しました。投げやりな気持ちで受けたからこそ、変な緊張感を持つことなく割とスムーズだったのかもしれません。取り敢えず、今回は前回のような「地獄のような時間」ではなくて良かったです(笑)今回の口述試験単体の点数は、確実に前回のスコアよりも良いはず!ということは確信しております。だからこそ、筆記試験で力を発揮出来なかったことが悔しくてなりませんでした。筆記試験さえもっとしっかり出来ていれば…と本当に悔やまれました。

夕方になり、コースの授業「実質の最後の授業」に参加しました。僕がコースに参加し始めた頃には結構窮屈だった教室には、ほんの数名程度しかいない状態になってしまっていました。本日の出席者で、DSHを受験した生徒は5名のみでした。筆記試験がDSH2判定だったのは僕を入れて3名、DSH1判定だったのは2名でした。先生の予想通り「結果は模擬試験の判定と同じ」という結果でした。

本日の口述試験がどうだったか、という話を含め、試験が終わった日ということで結構ラフな感じの授業が行われました。試験参加者の全員が割とスッキリした表情の中、僕だけがやさぐれていたようで、先生の目に留まってしまいました。

「あなたまさか、今回の試験どうでもええわ!みたいなことを試験中言っていないでしょうね?!」といじられました(笑)「いやいやそれはさすがにないです!でも、僕にとってDSH3判定が目標で、今回はもう筆記試験の時点でダメだったので、口述試験はどうでも良かったんです。むしろ、前回のような変な緊張感をもってグダグダになるよりは良かったですね(笑)」と冗談で返しました。

本当の気持ちを言うと、とても悔しくて自分が情けなくて、大声で泣き叫びたいくらいでした。僕はこの試験の日に向けて、本当に自分の力の限りを尽くしました。けれどもその努力が実を結ばなかったので、また挑戦すれば良いとは思うものの、悔しくてたまりませんでした。担当の先生のお陰で「クラスのいじられキャラ」「ひょうきんなオッサン」のような位置付けになりつつある感じだったので、ネガティヴな感情は表には出しませんでした。

ただ、どんなに悔やんでも、試験はもう終わってしまいましたしどうしようもありません。また前を向いて、試験に向けて頑張り始めるにはちょっと時間が掛かるかもしれませんが、ドイツの大学進学への夢はまだ諦めたわけではありません。正直、単なるドイツ語の試験にこんなに苦労している時点で「僕には才能がないのかもしれない」という気持ちは過りますが、今回の口述試験の印象を通じて「僕にはまだ出来そう!」という気持ちも生まれました。今後も、腐らずに引き続き頑張ってみることにします。

いよいよ明日は、DSHの最終合格発表です。そして、僕が1ヵ月だけお世話になった夕方コースの授業の最終日です。授業…という感じではなく、喫茶店で集まってクラスメイトたちと語り合うみたいなだけの回です。明日はどんな話題でみんなと盛り上がれるか…自分自身だけでなく、クラスメイトたちのDSHの最終結果も楽しみにしています。

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