【D】telc C1 Hochschule論述対策

Lernen
  1. 以前別記事にて、telc C1 Hochschule試験の筆記試験対策及び口述試験対策に関する記事を書きましたが、今回はそれら共通の「論述試験対策」について書きます。

先日CDプレイヤーを購入し、ようやく持っていた問題集の付属のCDを一通り聞くことが出来ました。当たり前だと思われるかもしれませんが、やはり語学学習本に付属のCDというものはきちんと聞いた方が良いなと思いました。これまで僕は、付属のCDは聞かなかったことが多かったので、最近ようやくCDを聞くようになり、非常に勉強になりました。

telc公式のテキスト付属CDには、口述試験パートでは、3人1組で試験が行われた様子が収録されています。登場人物を、仮にここでは受験者A(スペイン語圏出身者)、受験者B(アラビア語圏出身者)、受験者C(中国人)と表記します。この音声は、実際の試験の音声なのか分かりませんが「教材用として」わざわざ生徒が演じたのだとしたら見事な出来です。間の取り方や言葉選びなどから、物凄い緊張感が伝わって来るリアルな感じがしました。そして3人とも全員、見事に「特徴的な話し方」でした。「イントネーション」は採点項目の1つなので、あまりに特徴的過ぎると高得点は狙えません。このCD内には、日本人設定の受験者は登場していませんが、日本人は「カタカナっぽい話し方」にならぬよう注意しなければなりません。

まず音声を聴いて、その後各受験者の良かったところ、良くなかったところが対比出来るようになっています。今回の3人の受験者では、受験者C(中国人)のみがギリギリ合格、その他の2人は不合格という設定です。唯一の合格者がギリギリ合格という設定なのですが、合格の決め手となったポイントは「論述のテクニック」と「適切な例を複数挙げること」「やや複雑な表現も使いこなせる」という点で、これは口述試験でも筆記試験でも共通して使える技です。また、口述試験で受験者C(中国人)が評価された部分は、議論を展開したり、他の受験者たちに話題を振ったりグループを先導していた点でした。

ドイツ語の論述のテクニックとしてしばしば紹介されているものは、下記の3つの要素でまとめることです。

  1. die These(命題、テーゼ)
  2. das Argument(論拠、論証)
  3. das Beispiel(実例、例証)

テーゼ部分は、問題で既に登場しているので、試験の課題として考える必要はありませんが、気を付けるべきポイントは、論拠と実例を「客観的に」述べることです。

そして、課題として求められている内容は、

Anschließend sollten Sie eine Schlussfolgerung aus den genannten Argumenten und Beispielen ziehen.

と、きちんと最後に自分の意見を交えて、話を完結させることです。

最後に自分の意見を述べて締めることは難しいことではありませんが、議論の始まりと間にしっかり「客観的な論拠」と例を挙げるという点は注意が必要です。

  • テーゼ例1:魅力的な人間は仕事面でも成功している
  • 論拠例:「美しい人」は、多くの面で得をするという数多くの研究がある
  • 例:新聞や広告で取り上げらるのは専ら見た目の良い「モデル」である
  • テーゼ例2:Im Deutschen lügt man, wenn man höflich ist. (Johann Wolfgang von Goethe)
  • 論拠例:ドイツ人のコミュニケーションは「非常に直接的で正直である」と知られている
  • 例:私の経験から言えることは、礼儀正しいと評されるのは、言った言葉の中身よりも「言い方」である

「私はこう思う」と自分の意見をひたすら書いたり言うだけでは、筆記試験では文字数、口述試験では時間が持たず、議論が膨らまないので、「客観的な立場」でポイントを挙げていくことは重要です。当日のテストがどういう話題になるかは分かりませんが、普段から色々な話題に触れて、様々な「お題」「議論」「賛成の意見」「反対の意見」について意識してみると試験対策にもなりますし、自分の見識を広げるのに役立てられそうです。

ところで最近、ZDFの「13Fragen」という討論番組を見るようになりました。これはあらゆるお題に対して出演者たちが「Pro(賛成/肯定)」と「Contra(否定)」の立場に分かれて、議論をするのですが、最終的に「両者意見の落としどころ」を見つけて完結します。時々出演者で、非常に難しい表現を早口で話す方もいらっしゃるので、聞き取りの練習になって良いかもしれません。

昨日の記事でも書きました通り、僕は結構インターネット・スマートフォン中毒に陥っております。今日は「ダラダラ時間」「日本語での動画観賞時間」は意識的に減らせた気がしました。この調子で試験当日まで、しっかり頑張ってみます。「意識を持って取り組むこと」は大事だなと実感致しました。

DSH試験日まであと9日、telc C1 Hochschule試験日まであと10日です!

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